【台風15号】被害状況や生活関連情報など、子どもの心のケアも…千葉県

 台風15号で大きな被害を受けた千葉県は、被害状況や生活関連情報などを取りまとめ、Webサイトなどで公表している。停電や断水が続く地域もあり、県営住宅への受入れや施設開放なども実施。被災した児童生徒への心のケア、就職採用選考への配慮なども呼び掛けている。

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  • 台風15号の被害状況(2019年9月15日午前11時発表)
  • 教育施設被害(千葉市立を除く)の内訳(2019年9月13日午後7時現在)
  • 千葉県内の停電情報 (c)TEPCO Power Gnd, Inc
 台風15号で大きな被害を受けた千葉県は、被害状況や生活関連情報などを取りまとめ、Webサイトなどで公表している。停電や断水が続く地域もあり、県営住宅への受入れや施設開放なども実施。被災した児童生徒への心のケア、就職採用選考への配慮なども呼び掛けている。

 千葉県防災危機管理部が9月15日午前11時に発表した情報によると、台風15号による千葉県内の人的被害状況は重傷者6人、軽症者76人。住宅被害は、全壊2棟、一部損壊1,233棟、床上浸水11棟、床下浸水16棟。道路は、国道・県道・市町村道を合わせて244か所が被害を受けている。

 千葉県が9月17日午前8時に発表した情報によると、断水している水道事業体は、かずさ水道広域連合企業団8,550戸、三芳水道企業団120戸、多古町900戸、南房総市570戸、鋸南町100戸の計1万240戸。停電の解消後、多くの住民が大量の水を使うことで配水池の水が不足し、一時的に断水になるケースが県内複数の地域で発生していることから、千葉県では停電が解消した場合でも当面の間は節水に努めるよう呼び掛けている。

 停電の発生状況については、東京電力パワーグリッドWebサイトによると、9月17日午前11時現在、千葉県内約6万4,100軒で停電が続いている。

 千葉県教育庁によると、教育施設(千葉市立を除く)の被害状況は9月13日午後7時現在、教育事務所・教育機関23、県立高校110、県立特別支援学校29、市町村立小学校294、市町村立中学校158、市立義務教育学校1、市町村立幼稚園31の計646。被害内容は、門扉やフェンス、窓ガラスの破損、倒木など。

 被災した児童生徒への支援のため、9月13日には県教育庁が各市町村教育委員会教育長や各県立学校長に対し、児童生徒の心のケアについて通知を発出。児童生徒の状況把握とスクールカウンセラーなどを活用した心のケアを行うよう求めている。

 また、千葉県経済同友会、千葉県経済協議会、千葉県商工会議所連合会に対しては「就職採用選考の対応について」を発出。9月16日から開始される就職採用選考について、被災した生徒に不利益が生じないよう配慮を依頼している。

 千葉県では、台風15号で住宅に大きな被害を受け、居住継続が困難な県民に対し、県営住宅への受入れを行う。提供するのは9月15日現在、千葉地区などの県営住宅16戸。提供可能住宅は今後、順次追加予定。家賃や敷金、駐車場使用料は免除(光熱水費、共益費は自己負担)。使用期間は原則6か月、最長1年まで更新可。9月16日から受付を開始し、受付順に順次、入居手続きを行うという。

 このほか、断水地域には移動入浴施設などを提供。千葉県消防学校(浴室、携帯電話充電場所)、千葉県南総文化ホール(休憩所、携帯電話充電場所、トイレ・Wi-Fi利用可能)、安房合同庁舎(携帯電話充電場所、給水場所)を開放している。
《奥山直美》

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