コロナ禍は子供の学習状況に「マイナスの影響があった」という保護者が72.9%にのぼることが2021年11月11日、ARINAが運営する幼児・小学生の保護者向け教育メディア「おうち教材の森」の調査結果から明らかになった。コロナ禍で増やした学習機会は世帯年収によって差があり、世帯年収が上がるほどオンライン学習が多い一方、世帯年収が低い世帯はYouTubeで代用している傾向がみられた。 「コロナ禍が学習機会に与える影響調査」は2021年10月、幼児から中学生までの子供がいる保護者496人を対象にインターネットで実施した。 「コロナ禍は学習状況に影響があったか」という質問には、72.9%の保護者が「マイナスの影響があった」と回答。コロナ禍で休校や習い事、塾の縮小等、学習機会に大きな影響があったと考えられ、多くの保護者が学習状況に課題を感じていることがわかった。「プラスの影響があった」と回答した人は6.1%、「変わらない」は21.0%だった。 「コロナ禍で教育にもっともマイナスだったことは何か」との問いでは、「友人とのコミュニケーションが減った」31.7%がもっとも多く、「学校の勉強が遅れた」27.0%、「運動する機会が減った」21.5%、「習い事や課外活動が減った」13.5%と続いた。「影響はなかった」と回答した人はわずか6.3%であった。 「コロナ禍で増やした学習機会」は、「オンライン英会話」21.7%、「YouTube」17.9%、「通信教育」10.4%の順に多く、「学習機会は増やしてない」という回答も38.3%あった。オンライン学習の機会は、世帯年収が上がるほどコロナ禍で増やしている一方、YouTubeを利用した学習機会は世帯年収が低いほど増やしていることもわかった。世帯年収の高い家庭は、教育資金が豊富なためオンライン学習に積極的で、世帯年収が高くない世帯はYoutubeで代用している傾向がみられた。 「コロナ禍で教育費は増えたか」という質問では、「変わらない」64.7%、「増えた」27.0%、「減った」8.3%。コロナ禍による習い事や塾の縮小よりも、休校や学習機会の減少を補うために積極的に教育に投資した家庭が多い傾向がみられた。経済的に余裕があれば増やしたい学習機会は、「習い事」が37.4%ともっとも多く、ついで「塾」30.4%と、課外活動の機会を増やしたい人が多かった。