お花見の経済効果、約2,016億3,600万円…コロナ前の7割減

 2022年のお花見の経済効果について計算したところ、約2,016億3,600万円にのぼることが、関西大学 宮本勝浩氏が2022年3月14日に公表した算出結果から明らかになった。

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  • お花見に行くか行かないか、聞き取り調査の結果
  • 最終的にお花見に行く人の割合
  • お花見の飲食についてのアンケート調査結果
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 2022年のお花見の経済効果について計算したところ、約2,016億3,600万円にのぼることが、関西大学 宮本勝浩氏が2022年3月14日に公表した算出結果から明らかになった。

 宮本勝浩氏は「大阪経済学」「移行経済の理論「経済効果ってなんだろう?」等を執筆しており、国際経済学(移行経済論)、理論経済学、関西経済論、スポーツ経済学を専門分野としている関西大学名誉教授。

 2022年のお花見の経済効果として約2,016億3,600万円と算出されたこの値は、以前に宮本勝浩氏が試算した結果と比較すると、2018年比で約4,501億円の減少(69.1%減)、2021年比で約434億円の増加(27.4%増)となる。

 まずお花見に行く割合を調査すると、2022年2月4日~5日の調査では、「お花見に行く」と回答した人が25%、行かないと回答した人が43%、「未定」と回答した人が32%だった。

 2021年3月1日~2日の調査では「お花見に行く」と回答した人が20%、「行かない」と回答した人が53%、「未定」と回答した人が27%だったのに比べると2022年は「お花見に行く」人がやや増える傾向にあることがわかった。宮本勝浩氏の算出では、お花見に行く割合は最終的には約36.8%となった。

 次に、お花見の飲食費について考察すると、お花見において、「飲食は考えていない」人が 57.6%もいること、さらに「テイクアウト」が29.3%、「ビール等アルコール類を飲みながら」が11.1%、「手作りのフードを持参して」が16.2%だったことを踏まえ、ガソリン等の物価上昇等も加味してお花見の消費金額は飲食費、交通費、雑費を含めて1人あたり平均で約2,500円と宮本勝浩氏は仮定した。

 その他、外国人の観光客が見込めないことを踏まえ、総務省内閣府が2016年に発表した「全国産業連関表」を用いて関西大学名誉教授 宮本勝浩氏が、経済効果を推計すると2022年のお花見の経済効果は約2,016億3,600万円となったという。

 2022年のお花見は、2021年に比べるとやや経済効果は見込めるが、お花見の本来の姿を取り戻すまでとはいかないようである。

 宮本勝浩氏は、「昔から多くの日本人の楽しみであった『お花見』が、このような簡単・簡素な状態になるのは誠に寂しい限りである。2023年は大勢の人たちが『お花見』を楽しめるようになることを願っている」と述べている。
《鈴木あさり》

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