保護者8割超が青少年のネット利用管理…課金等の管理増加

 内閣府は2022年3月、2021年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」の結果を公表。子供がスマートフォンを利用する青少年保護者の86.5%、低年齢層保護者の97.3%が、フィルタリングや目の前で使わせる等、何らかの方法で子供のインターネット利用を管理している。

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⼦供のインターネット利⽤に関する保護者の取組ー1(⻘少年の保護者)
  • ⼦供のインターネット利⽤に関する保護者の取組ー1(⻘少年の保護者)
  • ⼦供のインターネット利⽤に関する保護者の取組の経年⽐較(⻘少年の保護者)
  • ⼦供のインターネット利⽤に関する保護者の取組ー2(低年齢層の⼦供の保護者)
  • インターネットに関する啓発や学習の経験ー1(⻘少年)
  • インターネットに関する啓発や学習の経験ー2(低年齢層の⼦供)
  • インターネットに関する啓発や学習の経験ー3(保護者)
  • フィルタリングの認知(保護者)
 内閣府は2022年3月、2021年度(令和3年度)「青少年のインターネット利用環境実態調査」の結果を公表した。子供がスマートフォンを利用する青少年保護者の86.5%、低年齢層保護者の97.3%が、フィルタリングや目の前で使わせる等、何らかの方法で子供のインターネット利用を管理している。

 2021年度「青少年のインターネット利用環境実態調査」は、満10歳から満17歳までの青少年5,000人を対象とした「青少年調査」と、青少年と同居の保護者5,000人を対象とした「保護者調査」、0歳から満9歳の子供と同居する保護者3,000人を対象とした「低年齢層調査」の3種類の調査を実施。青少年3,395人、保護者3,511人、低年齢層保護者2,294人の回答を得た。調査期間は2021年11月3日~12月14日。2022年2月28日に発表した結果(速報)に続き、今回は結果の概要と全文を発表した。

 子供がスマートフォンを利用する保護者のうち、何らかの方法で子供のインターネット利用を管理している割合は、青少年の保護者で86.5%、低年齢層保護者で97.3%にのぼる。実施している取組みは、青少年の保護者は「フィルタリングを使っている」44.5%がもっとも多く、ついで「利用してもよい時間や場所を決めて使わせている」39.1%、「対象年齢にあったサービスやアプリを使わせている」38.1%、「課金管理等その他の目的で管理を行っている」34.9%となった。

 2016年度から2021年度までの青少年の保護者の取組みを経年比較で見ると、インターネット利用を管理している割合は2016年度の82.9%から2021年度の86.5%まで毎年増加。2021年度調査では、「目の前で使わせている」が30%台から11.8%に減少している一方、「対象年齢にあったサービスやアプリを使わせている」が10%台から38.1%に、「課金管理等その他の目的で管理を行っている」が10%未満から34.9%に増加している。

 低年齢層保護者の取組みとしては、「目の前(画面が見える距離)で使わせている」65.9%がもっとも多く、その他「利用してもよい時間や場所を決めて使わせている」63.7%、「何を(内容)どれくらい(時間)使っているのか把握している」52.9%等。低年齢層で「フィルタリング」を使っているのは15.7%にとどまった。

 インターネットに関する啓発や学習を受けた経験は、青少年87.9%、低年齢層の子供20.0%、青少年の保護者76.2%、低年齢層保護者60.2%。子供は年齢、学校種があがるにつれ啓発・学習を受けた割合が増加している。啓発・学習を受けた場所は、子供は学校・幼稚園・保育園等がもっとも多く、保護者は学校や幼稚園・保育園等の保護者会やPTAの会合等がもっとも多かった。

 内閣府のWebサイトでは、調査結果の概要の他、より詳しく記載した調査結果全文を見ることができる。
《畑山望》

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