SNS調査、情報を見せたい人だけに送れる中学生は74%

 モバイル社会研究所は、子供がSNSで情報を限定して送ることができるスキルについてまとめた調査結果を公表した。スキルがある小中学生は上昇傾向にあるが、約2割は「限定公開するスキルがなく親子間ルールも設定していない」ことが明らかになった。

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【小中学生】SNSを限定公開することができる割合
  • 【小中学生】SNSを限定公開することができる割合
  • 【小中学生】SNSで限定公開スキルを持っている
  • 【小中学生】親子間で情報公開を限定するルールを設けている
  • 【小中学生】SNSの限定公開スキルと親子間ルール

 モバイル社会研究所は、子供がSNSで情報を限定して送ることができるスキルについてまとめた調査結果を公表した。スキルがある小中学生は上昇傾向にあるが、約2割は「限定公開するスキルがなく親子間ルールも設定していない」ことが明らかになった。

 調査は、2021年11月に関東1都6県の小中学生とその親を対象に訪問留置方式で実施した。サンプリングは性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付けしており、有効回答数は500。
 
 SNSを限定公開するスキルがある中学生は74%と、前年(2020年)より11ポイント上昇している。一方で、自分の子供ができるかを親に尋ねると、全学年で子供を下回る結果となった。特に親子の回答差が大きかったのは中学生で、親が子供のスマホのスキルを把握できていない可能性がある。また、子供本人が「できる」と回答した結果のため、そのスキルが正確に実行できるかはこの調査ではわからず、子供の回答が高い可能性もある。

 1日に2時間以上SNSを利用する小中学生は、85%が「限定公開ができる」、69%が「親子間で情報公開を限定するルールを定めている」と回答している。SNS利用者全体のうち、21%は「本人(子)が限定公開するスキルがなく、親子間でルールも設定していない」ということが明らかになった。

 なお、今回の調査結果は、子供が自分ではSNSを見せたい人だけに情報を送ることができるかを尋ねたものであり、実際に実行しているかは調査していない。

 同研究所は、NTTドコモの社会科学系の研究所で、通信業界の直接の利害を離れ、自由独立の立場から、モバイルICTがもたらす光と影の両面を解明し、その成果を社会に還元することを目的としている。「スマホ・ケータイ」の所有状況を経年で独自に調査した結果を「ケータイ社会白書」としてWebで公開している。


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《中川和佳》

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