高校までの学習費、公立574万円・私立1,838万円

 幼稚園から高校卒業までの学習費は、すべて公立を選択した場合574万円、私立では1,838万円にのぼることが、文部科学省が2022年12月21日に公表した調査結果から明らかとなった。私立は公立の3.2倍。いずれも前回2018年調査より増加した。

教育・受験 小学生
学習費総額(学年別)
  • 学習費総額(学年別)
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  • 学習費総額(学年別)
  • 公立、学年別にみた「補助学習費」と「その他の学校外活動費」
  • 私立、学年別にみた「補助学習費」と「その他の学校外活動費」
  • 公立、世帯の年間収入別の学校外活動費支出状況
  • 私立、世帯の年間収入別の学校外活動費支出状況

 幼稚園から高校卒業までの学習費は、すべて公立を選択した場合574万円、私立では1,838万円にのぼることが、文部科学省が2022年12月21日に公表した調査結果から明らかとなった。私立は公立の3.2倍。いずれも前回2018年調査より増加した。

 子供の学習費調査は、公立または私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校(全日制)に通学させている保護者が子供の学校教育および塾等の学校外活動のために支出した1年間の経費の実態を集計したもの。調査期間は2021年4月1日~2022年3月31日。今回は、公立・私立の幼稚園、小学校、中学校、高等学校(全日制)の子供の保護者5万2,903人(1,600校)を対象に実施し2万7,257人の有効回答を得た。

 「学習費」の総額は、前回調査(2018年度)より約33万円増加。公立では約574万円、私立では約1,838万円となった。学習費総額における「学校教育費」「学校給食費」「学校外活動費」の構成比は、公立小中学校では塾等の費用を含む「学校外活動費」の構成比が高く、いずれも60%以上だった。一方、私立中学校および公立・私立高等学校では「学校教育費」の構成比が60%を超えていた。

 学年(年齢)別にみると、私立でもっとも多いのは小学校第1学年の約213万6,000円、ついで中学校第1学年の約180万7,000円。公立では、中学校第3学年の約64万1,000円がもっとも多く、ついで高等学校第1学年約63万円となった。

 学校種別の年間学習費は、幼稚園が公立約16万5,000円・私立約30万9,000円。小学校が公立約35万3,000円・私立約166万7,000円。中学校が公立約53万9,000円・私立約143万6,000円。高等学校が公立約51万3,000円・私立約105万4,000円だった。

 習い事や教材の購入等で使用する学校外活動費は、幼稚園が公立約9万1,000円・私立約14万4,000円。小学校が公立約24万8,000円・私立約66万1,000円。中学校が公立約36万9,000円・私立約36万8,000円。高等学校(全日制)が公立約20万4,000円・私立約30万4,000円。世帯の年間収入が増加するにつれて、おおむね支出が増加する傾向がみられた。

 このうち、塾や教材の購入等による「補助学習費」は、公立では小学校第5学年以降、私立では小学校第4学年以降で「その他の学校外活動費(スポーツや文化活動等)」の割合を上回る。男女別にみると「補助学習費」は公立中学校を除き、男子の方が多いことがわかった。

 調査結果は、家庭の経済事情に左右されることなく、誰もが希望する質の高い教育を受けられるよう教育費負担に関する諸施策を検討・立案するための基礎資料として活用される。詳細資料は、文部科学省Webサイトで閲覧できる。


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《川端珠紀》

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