厚労省「ヤングケアラー」認知向上へ…動画や交流イベント

 厚生労働省は2022年12月22日、2022年度「ヤングケアラー認知度向上のための広報啓発」について公表した。2022年度はヤングケアラー当事者のインタビュー動画の配信や「オンライン交流イベント」を開催する。

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ヤングケアラー「オンライン交流イベント」開催
  • ヤングケアラー「オンライン交流イベント」開催
  • 厚生労働省「ヤングケアラー特設サイト」

 厚生労働省は2022年12月22日、2022年度「ヤングケアラー認知度向上のための広報啓発」について公表した。2022年度はヤングケアラー当事者のインタビュー動画の配信や「オンライン交流イベント」を開催する。

 ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話等を日常的に行っている子供のこと。責任や負担の重さにより、学業や友人関係に影響が出てしまうことがある。厚生労働省では、2022年度から2024年度をヤングケアラー認知度向上の「集中取組期間」とし、ヤングケアラーに関して、わかりやすく、広く関心を集めるような広報・啓発活動を実施する。

 2022年度は、ヤングケアラー「ほんとのきもち」のコンテンツを配信。ヤングケアラー当事者のケアをしていたときの気持ちや、周りにどう接してほしいか等の「ほんとのきもち」を知ってもらうため、女優の貫地谷しほりさんをインタビュアーに迎え、元ヤングケアラーに話を聞いた。YouTubeで配信し、PR版は41秒、本編は21分32秒。

 また、ヤングケアラー「オンライン交流イベント」を2023年2月4日に開催する。普段は周りの友達に話しづらいことを、同じ経験をしているヤングケアラー同士が交流する場を設ける。イベントは、ヤングケアラーの経験談や周り人の寄り添い方を、有識者・支援者・当事者と深掘りする第1部、元ヤングケアラーのファシリテーターを交え、ヤングケアラー同士が現状について気兼ねなく話し合い、交流を深める第2部、各種サポートやコミュニティを参加者に知ってもらう第3部の構成で行う。

 開催はZoomを利用。第1部は誰でも参加でき、第2部および第3部はヤングケアラー当事者の中学生・高校生が対象。2・3部のみ事前予約が必要で、定員は50人。申込みはWebサイトから行う。参加は無料。

 その他、「レコメン!シェアリング~学ぼうヤングケアラー~」の動画を配信中。文化放送のラジオ番組「レコメン!」とのタイアップ企画で、芸人のオテンキのりさんがパーソナリティを務め、元ヤングケアラーでもある教育系YouTuberの葉一さん、ヤングケアラー協会代表理事の宮崎成悟さんが参加し、苦労や孤立してしまいがちな心理状態等、経験者ならではの思いを語っている。さらに、現在進行形で家族の世話をしている大学4年生と高校3年生もリモートで参加し、日常で感じている思いや戸惑い等を話している。

 動画やイベントの詳細は、厚生労働省の「ヤングケアラー」特設サイトに掲載している。

◆ヤングケアラー「オンライン交流イベント」
日時:2023年2月4日(土)14:00~16:30
場所:Zoomを利用して開催
参加対象:第1部は誰でも参加可、第2・3部はヤングケアラー当事者の中学生・高校生
定員:50人(第2・3部)
申込方法:Webサイトから申し込む(第1部は申込不要)
参加費:無料

《田中志実》

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