20年ぶりの日本開催「第64回国際数学オリンピック」…幕張メッセで開会式

 世界中の高校生らが集まって数学の実力を競い合う「国際数学オリンピック(IMO)」。第64回国際数学オリンピック(IMO2023)日本大会として開催される今大会の開会式が2023年7月7日、幕張メッで開催された。開会のあいさつには永岡文部科学大臣が登壇した。※追記あり

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幕張メッセで行われた第64回国際数学オリンピック 開会式のようす
  • 幕張メッセで行われた第64回国際数学オリンピック 開会式のようす
  • 開会あいさつで登壇したIMO2023組織委員会名誉会長の永岡桂子文部科学大臣
  • ウクライナの選手団が登場すると、会場はひときわ大きな拍手で沸いた

 毎年1回、世界中の高校生らが集まって数学の実力を競い合う「国際数学オリンピック(IMO)」。第64回国際数学オリンピック(IMO2023)日本大会として開催される今大会の開会式が2023年7月7日午後3時より、千葉県千葉市幕張で開催された。会場には各国の選手や引率者等関係者たちが続々と集結をしている。開会式には、IMO2023 組織委員会名誉会長の永岡桂子文部科学大臣が登壇した。

 国際数学オリンピック(IMO International Mathematics Olympiad)とは、世界中の数学好きな高校生以下が一堂に会し、数学の力を競う世界規模のコンテスト。選手たちは3問の課題を4時間半かけて解答し、2日間で合計6問に挑む。1つの国や地域から参加できるのは6名までで、成績優秀者には、金メダルが参加者全体の上位約12分の1、銀メダルが約12分の2、銅メダルが約12分の3の割合でそれぞれ贈られる。日本は1990年に中国・北京で開催された第31回大会への初参加以来、毎年6名の選手団が送られている。

 今回のIMO2023は、2003年開催の第44回大会以来20年ぶりの日本大会となる。会期中は世界116の国と地域から合計約600名の優秀な高校生らが幕張に集まり、数学の実力を競い合うほか、エクスカーションやスポーツイベントなどを通し、選手同士が国際的な交流を深めていくという。

 開会あいさつで登壇した永岡桂子文部科学大臣は「この大会での経験をきっかけに、今後科学技術をさらに発展させ、新しい技術を生み出す可能性を秘めています。将来皆さんが世界を牽引し、よりよい社会を作っていくことを期待しています」とコメント。このほか、開会のあいさつにはIMO Board,PresidentのGregor Dolinar氏、IMO2023組織委員会委員長の添田 毅司氏(ジブラルタ生命保険代表取締役社長兼CEO)が登壇。また、開会式の閉会あいさつにはIMO202実行委員会委員長藤田岳彦氏(数学オリンピック財団理事長)が登壇した。

 開会式では、参加国の選手紹介も行われた。開催国である日本の選手団はもちろん、ウクライナの選手団が壇上に上がると、会場はひときわ大きな拍手で沸いた。

 なお、IMO2023の日本代表選手は、古屋楽さん(筑波大学附属駒場高等学校3年・17歳)、林康生さん(海城高等学校3年・17歳)、狩野慧志さん(長野県松本深志高等学校1年・15歳)、北村隆之介さん(東京都立武蔵高等学校3年・17歳)、小出慶介さん(灘高等学校3年・17歳)、若杉直音さん(帝塚山学院泉ヶ丘高等学校1年・15歳)の6名。

 第64回国際数学オリンピック日本大会はこの後、7月8日と9日の両日に競技が行われ、閉会式は12日に実施される。

《鶴田雅美》

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