約9割の親「保育現場の対応を注視」不適切保育の報道受け

 明日香は2023年8月24日、「不適切保育と社会的水準に関する調査」の結果を公表した。幼児教育において9割以上の親が「社会的に求められている水準の高まり」を感じており、保育園に対して、子供の人格尊重や物事を強要しない配慮などを求めていることがあきらかになった。

生活・健康 未就学児
子育てに際する子供との接し方において、社会的に求められている水準が高まっていると思うか
  • 子育てに際する子供との接し方において、社会的に求められている水準が高まっていると思うか
  • 具体的にどのような部分で社会的水準が高まっていると思うか(複数回答)
  • 不適切保育のニュースをきっかけに、子供を預けている保育現場での対応に関して以前よりも気にする(注目する)ようになったか
  • 保育現場の対応で「気にするようになったこと」について、どのような変化があったのか(複数回答)
  • 保育園(保育士)に対してどのようなことを求めているか(複数回答)
  • 保育士にひとりひとりの人格の尊重を求めている理由(複数回答)
  • 保育士に物事を強要しない配慮を求めている理由(複数回答)

 明日香は2023年8月24日、「不適切保育と社会的水準に関する調査」の結果を公表した。幼児教育において9割以上の親が「社会的に求められている水準の高まり」を感じており、保育園に対して、子供の人格尊重や物事を強要しない配慮などを求めていることがあきらかになった。

 明日香は、子供と未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ」を運営。子育てや保育に関する「調査レポート」や「ニュース/記事」、また「子ねくとラボ」が提供しているサービスについて発信している。

 「不適切保育と社会的水準に関する調査」は、2023年7月21日と22日、保育園に子供(0歳から小学校入学前まで)を預けている親109名を対象にインターネットで実施した。

 「子供との接し方について、社会的に求められている水準が高まっていると思うか」と質問したところ、「非常にそう思う」41.3%、「ややそう思う」52.3%と、9割以上が「高まっている」と回答している。具体的には、「自己表現を引き出せる質問」49.0%、「優しい口調の声掛け」49.0%、「子供への傾聴」47.1%などが多かった。

 「不適切保育のニュースをきっかけに、子供を預けている保育現場での対応に関して以前よりも気にする(注目する)ようになったか」と質問したところ、「非常に気にする(注目する)ようになった」41.3%、「やや気にする(注目する)ようになった」44.0%と回答している。

 「非常に気にする(注目する)ようになった」「やや気にする(注目する)ようになった」と回答した人に、保育現場の対応で気にするようになったことを尋ねると、「保育士の子供もへの叱り方を気にするようになった」52.7%、「子供への普段の接し方を気にするようになった」51.6%、「保育士が子供にどのような保育をしているのか気にするようになった」50.5%という回答が半数を超えている。

 保育園(保育士)には、「子供ひとりひとりの人格の尊重」48.6%、「物事を強要しない配慮」45.9%、「子供の発達や家庭環境に関する配慮」45.9%、などを求める回答が多かった。「子供ひとりひとりの人格の尊重」と回答した人に理由を聞いたところ、「自主性が芽生えるきっかけになるから」73.6%、「自尊感情や自信の向上に繋がるから」60.4%、「保育士と子供の信頼関係が高まるから」52.8%という回答が多かった。また「物事を強要しない配慮」と回答した方に理由を尋ねたところ、「子供の個性を大切にしてほしいから」78.0%、「強要は子供にとってストレスになるから」64.0%、「子供の自主性や意欲を育ててほしいから」44.0%という回答が多かった。

 子ねくとラボは「少子化を一因とする保育・幼児教育のニーズ多様化によって、カリキュラムの豊富さや特徴のある保育などが魅力的に感じられていた中、今改めて保育の根底にあるべき姿勢が重要視されることになったと言える。保育・子育てを取り巻く環境がいまだ目まぐるしく変化する中、子供、保護者、保育士の信頼関係を深める取組みがますます求められていると言えるのではないか」としている。

《中川和佳》

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