公立学校のトイレ、約7割が洋式へ…健康への配慮で増加か

 文部科学省は2023年9月27日、公立学校施設のトイレの洋式化の状況について調査結果を公表した。和便器率31.7%に対して洋便器率は68.3%であり、2020年調査の前回時より洋便器率が11.3ポイント増加。学校施設において洋便器化が進んでいる実態が明らかになった。

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公立学校施設のトイレの洋式化の状況(2023年9月1日現在)
  • 公立学校施設のトイレの洋式化の状況(2023年9月1日現在)
  • 公立小中学校のトイレの洋便器率の推移
  • 公立学校施設のトイレの洋式化の状況(都道府県別)

 文部科学省は2023年9月27日、公立学校施設のトイレの洋式化の状況について調査結果を公表した。和便器率31.7%に対して洋便器率は68.3%であり、2020年調査の前回時より洋便器率が11.3ポイント増加。学校施設において洋便器化が進んでいる実態が明らかになった。

 今回公表された「公立学校施設のトイレの洋式化の状況」調査は、全国の公立幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程、特別支援学校について、2023年9月1日現在の状況を調べたもの。校舎や体育館・武道館、屋外トイレなど、学校施設にあり、児童生徒が日常的に使用するトイレを対象としている。

 調査結果によると、公立学校施設におけるトイレの全便器数は141万3,715個。和便器数43万3,407個に対し、洋便器数98万308個であり、洋便器率は69.3%。2020年に実施された前回調査時より11ポイント増加している。

 トイレ整備に対して教育委員会に尋ねたところ、小中学校のうち、和便器よりも洋便器を多く設置する方針の学校設置者は全体の約92%にのぼり、前回調査時の約88%よりも約4ポイント増加している。生活様式の変化などから和便器に慣れていない児童生徒も多いといい、利用を控えるケースもみられることから、健康へ配慮し、洋便器に切り替える設置者が増えているとみられる。

 都道府県別でみると、小中学校において洋便器の普及がもっとも進んでいるのは富山県で86.5%。ついで東京都で82.2%、沖縄県81.5%。一方、山口県(47.2%)や島根県(48.0%)など、洋便器の設置率が50%に満たない地域もみられた。

《木村 薫》

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