未成年の性的コンテンツ拡散を防ぐ「Take It Down」日本語に対応

 Metaは2024年5月、18歳未満の時に撮影された性的な画像や動画の拡散を防ぐためのプラットフォーム「Take It Down(テイクイットダウン)」日本語版の提供を開始。専門家や関連団体を招いた記念イベントを6月6日に開催した。

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 Metaは2024年5月、18歳未満の時に撮影された性的な画像や動画の拡散を防ぐためのプラットフォーム「Take It Down(テイクイットダウン)」日本語版の提供を開始。専門家や関連団体を招いた記念イベントを6月6日に開催した。

 性的な画像や動画が拡散され第三者の目に触れることは、多くの人々にとって恐ろしいことだが、さらにそれを脅迫に使い、多くの画像や性的関係、金銭を要求されるなど、いわゆる「セクストーション」として知られる犯罪の被害者になることも懸念される。

 今回、日本語版公開となった「Take It Down」は、Metaが米国の非営利団体「全米行方不明・被搾取児童センター(NCMEC)」に協力し、作成したプラットフォーム。未成年者を含む若い世代が、自分自身の性的な画像や動画のコントロールを取り戻す手助けとなる。2023年2月に英語版とスペイン語版を公開し、2024年2月にはさらに29の言語に対応を拡大している。

 「Take It Down」のWebサイトを訪れ、手順に沿って申請すると、加盟するオンラインプラットフォーム上で該当する画像や動画が検出される仕組みになっており、自分のデバイスから拡散を防ぎたい画像や動画を選択すると、Metaをはじめとする加盟企業は、該当する画像のコピーを検出してプラットフォーム上から取り下げ、その後また同じコンテンツが投稿されることも防ぐ。

 若年層のプライバシーおよびデータ上のセキュリティを尊重するため、「Take It Down」を通じて提出することができるのは、性的な画像や動画そのものではなく、ハッシュ値だけ。画像や動画として閲覧できない数値コードの形にハッシュ化することで、安全なデジタル指紋を生成することができるという。

 自分のコンテンツがオンライン上に投稿されている、もしくは今後投稿される可能性がある18歳未満の人、若い人の両親、自分が18歳未満のときに撮影された画像や動画について不安に感じている大人など、年齢を問わず誰でも利用可能で、対象者の性的な画像や動画のオンライン上での拡散を防ぐことができるという。

 日本語版のリリースを記念して開催されたイベントでは、国内で女性・若年層支援などの活動に携わるNPO・NGO団体の関係者が参加。「Take It Down」の仕組みや狙いについてのプレゼンテーションや、Metaにおける未成年の性被害抑止の取組みを紹介した。被害を防ぐために取るべき防止策として、日頃から親子でコミュニケーションをとり、子供が被害に遭ったときに相談しやすいようにすること、また「Take It Down」のようなツールがあることを知っていることが大切なので、必要としている人たちへの周知に協力してほしいと呼びかけた。

《木村 薫》

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