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災害用伝言ダイヤル171、家族でキー番号共有は約1割…防災意識調査

 三井住友海上エイジェンシー・サービスは、2026年3月より子供向け「防災おまもりカード」の配布を全国120拠点で開始する。東日本大震災から15年を迎えるにあたり実施した小学生の母親1,000名を対象とした「防災に関するアンケート」で、災害時の連絡手段に関する課題が明らかになったことを受けた取組み。

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防災おまもりカード
  • 防災おまもりカード
  • 子供が保護者の携帯電話番号を何も見ずに言えるか
  • 低学年、高学年のスマホ所持率、代替手段の準備率
  • 災害時の連絡手段
  • 災害用伝言ダイヤル「171」を知っているか
  • 災害時の行動

 三井住友海上エイジェンシー・サービスは、2026年3月より子供向け「防災おまもりカード」の配布を全国120拠点で開始する。東日本大震災から15年を迎えるにあたり実施した小学生の母親1,000名を対象とした「防災に関するアンケート」で、災害時の連絡手段に関する課題が明らかになったことを受けた取組みだ。

 調査結果によると、災害用伝言ダイヤル「171」の利用に不可欠な「キーとなる電話番号」を家族で具体的に決めて共有している家庭はわずか約1割(11.4%)にとどまった。また、保護者が「(子供は)言えると思う」と回答した割合は約3割(28.7%)だった。

 スマホの電話帳に頼り、電話番号を暗記しない時代となった現在、スマホの普及が進む一方で使えない場合の備えはむしろ後退している。同社では「スマホだよりの防災対策」を見直す必要性が浮き彫りになったとして、家庭で防災について話しあうきっかけを提供するとともに、子供が保護者を離れている状況で被災した際に役立ててもらうことを目的として、同カードを作成した。

 子供が保護者の携帯電話番号を何も見ずに言えるか尋ねたところ、「言えないと思う」が全体の61.0%にのぼった。小学1~3年では64.4%に達している。

 小学4~6年になるとスマートフォン所持率は39.2%(小学1~3年20.6%の約2倍)に急増する。一方で、メインの連絡手段が使えなくなった場合の代替手段を「準備している」家庭は、小学1~3年の13.6%から小学4~6年では9.8%にむしろ低下した。スマホへの依存が高まるほど、「もしスマホが使えなかったら」への備えが手薄になる実態が浮かびあがった。

 災害時に子供との連絡手段としてもっとも頼りにしている方法を尋ねたところ、災害用伝言ダイヤル「171」を選んだのはわずか2.5%にとどまった。LINEなどのメッセージアプリ(25.8%)やスマホなどでの通話(13.0%)が約4割を占め、スマホに依存した連絡手段への偏りが見られた。また、36.9%は連絡手段自体を「特に決めていない」と回答している。

 災害用伝言ダイヤル「171」を知っている、名前を聞いたことがあると回答した人は約6割(65.6%)に達したが、利用方法まで知っている人は20.5%にとどまった。さらに、キー番号を具体的に家族で決めて共有している家庭は全体で約1割となっている。

 大規模災害時には携帯電話や通信アプリは回線集中や停電の影響を受けやすく、安否確認が困難になるケースが多く確認されている。スマートフォンがおもな連絡手段となる一方で、「スマホが使えない場合」の備えは十分とはいえない実態が浮き彫りとなった。

 通信が途絶えた際の最後の連絡手段ともなる公衆電話について、「子供が使えないと思う」と回答した親は全体の59.7%、使い方を教えたことがない家庭は59.0%と、いずれも約6割に上った。

 災害時に子供がとるべき行動について、「話しあったことがない」家庭が全体の37.2%となった。集合場所を「伝えていない」家庭は46.2%にのぼっている。

 「防災おまもりカード」カードは、子供がランドセルや通学カバンに入れて持ち歩ける名刺サイズのカードだ。名前や家族の連絡先、血液型、アレルギー情報などが記載できるようになっているほか、171の利用方法など災害時に役立つ情報をまとめている。

 スマホの電池切れや通信障害時でも、緊急連絡先や171の使い方を記載した紙のカードがあれば、公衆電話などからでも家族の安否を確認することができる。東日本大震災から15年を迎える2026年、家族で災害時の連絡手段や避難場所について話しあうきっかけとなるツールとして活用してもらう。

 カードは外から見えない場所(ランドセルの内ポケットなど)に保管し、名前のフル記載は避けるなど、個人情報の取扱いに注意が必要だ。

 配布時期は2026年3月下旬より順次開始予定。配布対象は全国の契約者および地域住民となっている。

 契約者への配布にとどまらず、今後は保険代理店が地域における防災・減災の啓発活動の担い手となることを目指し、地域団体と連携した防災教育活動も展開していく予定だ。

《風巻塔子》

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