NTTグループは1月31日、全国の8つの公立小学校を対象とした教育ICT化に向けたフィールドトライアル「教育スクウェア×ICT」を、2011年度第1四半期から開始すると発表した。 同グループではフレッツ光の全国展開をはじめ、東京・名古屋・大阪における次世代通信LTE(Long Term Evolution)サービスの提供など、ブロードバンド環境の普及をすすめおり、その利活用の拡大に積極的に取り組んでいるという。今回のフィールドトライアルでは、学識経験者や賛同企業、地域コミュニティと連携しながら、国がすすめる教育ICT化をサポートする目的を持って行い、将来の事業展開に役立てたいとしている。 トライアルは、全国の4つの自治体(秋田県八峰町、鹿児島県与論町、神奈川県川崎市、新潟県関川村)の8つの公立小学校について、ブロードバンド回線、構内LAN、電子黒板、教師・児童用の端末のインフラを整備。5年生を対象に、算数や理科・社会などの授業において、教育クラウドを用い新指導要領準拠に準拠したデジタル教科書や副教材を提供する。また、家庭と学校をつなぐICT環境実現するため、各家庭へもブロードバンド回線を提供するという。 また学校ポータルサイトや、校務システムなどのサービスを提供し、教務・ICTサポート支援員を派遣しサポートセンターを設置するなどサポート体制を設けるとしている。同社では、教育現場で真に役立つICTとなるよう、2〜3年をかけて普及・定着に向けて取り組むとしている。今後は中学校(英語)での実施も検討していく。 なお今回の取り組みを進めるにあたり、昨年10月に「NTT教育有限責任事業組合」が設立されており、加盟するNTT東西、NTTドコモなど6社の出資金により費用がまかなわれるという。また今回の取り組みの賛同企業として、東芝や日本電気のほか、教育関連企業数社の名前が挙げられている。◆対象校・秋田県八峰町(八森小学校、塙川小学校、水沢小学校)・鹿児島県与論町(茶花小学校、那間小学校、与論小学校)・神奈川県川崎市(南百合丘小学校)・新潟県関川村(関川小学校)◆賛同企業(50音順)・アルク・開隆堂出版・学研ホールディングス・学校図書・新興出版社啓林館・セレゴ・ジャパン・東京書籍・東芝・日本電気・日本文教出版・ベネッセコーポレーション・EnglishCentral