学ぶことは遊ぶこと…伝説の灘校教師の教育論が刊行

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伝説の灘校教師が教える 一生役立つ学ぶ力
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 日本実業出版社は3月12日、「伝説の灘校教師が教える 一生役立つ学ぶ力」の刊行について発表した。

 同書の著者は、兵庫県の灘校で50年間、国語の教師をしていた橋本武氏。教え子には現在の東京大学の総長、副学長のほか、作家の遠藤周作氏や神奈川県知事の黒岩祐治氏、最高裁事務総長、日本弁護士連合会事務総長など、日本の各界の識者、リーダーがいるという。

 橋本氏は、今年の7月で100歳になるが、いまなおカルチャースクールで現役の講師として活躍しており、昨年の6月には27年ぶりに灘校にて教壇に立ち、特別授業を行った。

 橋本氏が灘校で教えていたときの授業は、中勘助の自伝的な小説である「銀の匙」を3年間かけて読み込むというもので、詰め込み型の教育とはまったく異なる。

 授業では、“横道にそれる”場面がよく出てくる。たとえば、「銀の匙」のなかに出てきた駄菓子がどのようなものなのか確かめてみるために、授業時間中にその駄菓子を食べてみる“試食会”を行なったこともあるというように、いろいろなことに興味を持たせ、体験させていくうちに、“学ぶ”と“遊ぶ”の垣根をなくしていくというのが、橋本式の教育方法だという。

 この方法は、スローリーディングの実践として、各メディアで紹介され話題となった。同書では、こうした橋本氏の教育に対する理念や実践方法のさまざまな具体例を紹介している。

 また、これまで橋本氏がのめり込んできた趣味は、カメラ、能、国内旅行からカエルグッズ集め、宝塚歌劇団など、実にさまざまで、橋本氏自身が“横道にそれる”生き方をしてきた人物であり、同書ではそのような生活の一端についても紹介している、

 巻末には、教え子である遠藤周作との対談も収録。いたずらが大好きで、よく橋本氏に怒られていた遠藤周作の学生時代の姿が伝わってくるという。

◆伝説の灘校教師が教える 一生役立つ学ぶ力
出版社:日本実業出版社 214ページ
著者:橋本武氏
価格:1,365円
【目次】
第1章 「学ぶ」ことは遊ぶこと、「遊ぶ」ことは学ぶこと
第2章 生きる力、学ぶ楽しさのもととなる国語力
第3章 教えることで見える学びの本質
第4章 日常にあふれる「学び」「気づき」への横道
第5章 つまり人生とは学びの連続
《前田 有香》

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