本物のSLや名画、レコード…大学が収蔵している「お宝」公開

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日本工業大学工業技術博物館の蒸気機関車
  • 日本工業大学工業技術博物館の蒸気機関車
  • 聖徳大学が展示する「ドン・キホーテ(石版画)」
  • 東京都指定有形文化財に指定された清泉女子大学本館
 大学が研究や教育を行うために収集・収蔵している資料の中には、貴重な「お宝」が少なくない。このような「お宝」は、常設展や企画展などで公開されるほか、各大学のホームページなどでも閲覧することができる。

 日本工業大学(埼玉県宮代町)の工業技術博物館では、日本の産業発展に貢献した工作機械など250台以上の機械を機種別、製造年代順に展示し、一般公開している。国家プロジェクトで開発された大型ガスタービンなどの展示をはじめ、1891年英国製の本物の蒸気機関車(SL)も動態保存されている。展示品のうち178点が国の登録有形文化財、63点が近代化産業遺産に登録されている。

 聖徳大学(千葉県松戸市)は10月31日(水)まで、特別展覧会「利根山光人コレクション」展を開催している。メキシコを題材に数多くの絵画を手がけ、聖徳学園高等保育学校でも教鞭をとった「太陽の画家」、利根山光人氏の油彩の中から、同学園の2012年版カレンダーにも使用されたドン・キホーテシリーズを中心に作品を展示する。

 清泉女子大学(東京都品川区)の本館は今年3月、「旧島津公爵家袖ヶ崎本邸洋館(清泉女子大学本館)」の名称で東京都指定有形文化財(建造物)に指定された。同館は、日本近代建築の発展に重要な足跡を残したジョサイア・コンドルが設計。古典様式を基調とした優れた意匠は、学術・芸術上の価値が高いとされている。旧事務棟(現3号館)についても、設計施工は同時期と推察され、コンドルの邸宅以外の建物として貴重であることから附(つけたり・指定物件の価値を補完するもの)とされている。

 玉川大学(東京都町田市)の教育博物館では、「石に描かれた鳥たち-ジョン グールド鳥類図譜」展を11月5日(月)から来年1月27日(日)まで開催する。博物学最盛期の19世紀に、イギリス人ジョン・グールドが製作した鳥類図譜全40巻とその関連資料を展示する。当時発明されたばかりの石版画(リトグラフ)の技法を使って描かれた精密な鳥類の図は、美術的価値もさることながら、すでに絶滅した鳥たちの習性やともに描かれた植物の描写など、生物学・植物学的にも貴重な資料となっている。

 東邦大学(東京都大田区)の額田記念東邦大学資料室では、NHK連続テレビ小説「梅ちゃん先生」の放映に合わせ、9月28日(金)まで「女子医学生が過ごした日々<帝国女子医学薬学専門学校>」と題した企画展を開催している。昭和初期から30年代に使用していた教科書や卒業証書などの資料を中心に、当時の女子医学生の生活を伝える。

 明治大学(東京都千代田区)駿河台キャンパスには、OBである故・阿久悠氏の「明治大学阿久悠記念館」がある。遺族や所属事務所から寄贈を受けた作詞や小説の手稿、執筆資料・蔵書、さらにレコードや映像関連のコレクションなどを多数展示している。また、代表曲の試聴ができ、伊豆の自宅にあった4畳半の書斎も再現されている。

 金沢工業大学(石川県野々市市)のライブラリーセンターでは、世界の貴重なレコードを集めた「ポピュラー・ミュージック・コレクション」を公開している。全国の愛好家から寄贈されたロック、ジャズ、ポップスなどの名盤約22万枚を保存し、常時1万5千タイトルが並べられている。シート型ボディソニックでの試聴も可能だ。

 京都外国語大学(京都市右京区)・短期大学付属図書館は、蔵書数約53万冊、学術雑誌約4千種に及ぶ「知の宝庫」である。羊皮紙に手書きされた12~13世紀の聖書や、『ブリタニカ百科事典』の初版本、ジョージ・ワシントンの自筆書簡など、文化的遺産ともいえる世界の貴重書をスペシャル・コレクションとして収集しており、毎年開催する貴重書展示会やホームページで一般にも公開している。

 龍谷大学(京都市伏見区)の龍谷ミュージアムでは、学術的な調査研究を基盤として、仏教の発祥からアジアへの伝播、現代仏教へのつながりまでを紹介している。浄土真宗本願寺派第22代門主大谷光瑞が派遣し、仏教東漸の軌跡を辿った日本で最初の学術探検隊である「大谷探検隊」による将来品や、探検隊員が使用していた品々を集めた「大谷コレクション」などを展示している。
《奥山直美》

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