待機児童対策に余裕教室の活用…学校側にはメリットあり

 国立教育政策研究所は、待機児童対策として学校施設を有効活用する調査研究を実施、その結果を公表した。教育委員会や保育担当部局での事務的負担は増えるが、児童生徒と園児のふれあいなどといったメリットもあるようだ。

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余裕教室を活用した保育所整備について
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 国立教育政策研究所は、待機児童対策として学校施設を有効活用する調査研究を実施、その結果を公表した。教育委員会や保育担当部局での事務的負担は増えるが、児童生徒と園児のふれあいなどといったメリットもあるようだ。

 全国の待機児童は都市部に集中しているが、保育所整備に必要なスペースの確保が容易ではないことから、具体的方策として児童生徒数の減少に伴って生じた、小中学校の余裕教室などの活用が検討されている。

 しかし、学校施設では、余裕教室を社会教育施設などに転用した事例は多数あるものの、保育所へ転用した事例は少ない。そこで、国立教育政策研究所では、文部科学省からの要請を受け、厚生労働省とも連携して、余裕教室を保育所に活用する際の問題点や推進方策を検討するため調査研究を実施し、今回、報告書をとりまとめた。

 調査は、余裕教室に保育所を整備した事例を対象にアンケートを実施。報告書によると、教育委員会や保育担当部局では、財産区分の変更、貸借手続き、教職員や保護者への説明など、事務の負担が大きいことや、保育所の基準に適合させるための施設改修の負担が大きいといった課題があるという声が多かった。

 一方、学校や保育所の現場では、園児とのふれあいを通じて児童生徒の豊かな情操をはぐくむ教育に効果があることや、学校の屋外スペースを園庭のように利用できるなど、よりよい保育環境が提供できるなど、学内に保育所があることのメリットを感じているという意見が多かった。

 今回とりまとめた報告書は、余裕教室を活用して保育所整備を計画する際の参考となるよう、全国の都道府県および市区町村の教育委員会、保育担当部局に配布する予定となっている。
《水野こずえ》

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