【中学受験2013】附属校不人気はウソ?ホント? 早慶明ほか上位校倍率

 首都圏の中学入試解禁日2月1日まで3日となった。多くの学校で出願を締め切っており、倍率が気になるところだ。大学附属校(系列校・一貫教育校などを含む)の人気低迷が言われているが、実際のところはどうなのだろうか。

教育・受験 受験
慶應普通部
  • 慶應普通部
  • 慶應中等部
  • 慶應湘南藤沢
  • 早稲田
  • 早稲田実業
  • 早大高等学院中学部
  • 明大附属明治
  • 青山学院
 首都圏の中学入試解禁日2月1日まで3日となった。多くの学校で出願を締め切っており、倍率が気になるところだ。大学附属校(系列校・一貫教育校などを含む)の人気低迷が言われているが、実際のところはどうなのだろうか。複数校の出願倍率速報が一覧できる四谷大塚のWebサイト「入試情報センター」で、首都圏の人気大学系中学校のうち、すでに出願を締め切った学校の倍率を見ていこう。

 なお、複数回の入試がある学校は、1回目について紹介する。()内には昨年の倍率、<>内には首都圏模試センターの「2013年中学入試用 予想偏差値一覧(1月版)」より合格率80%偏差値を記す。

 慶應義塾では、慶應普通部<71>が3.2倍(3.3倍)、慶應中等部<男69/女73>が男子5.8倍(6.3倍)、女子8.9倍(8.7倍)、慶應湘南藤沢(SFC)<男70/女71>が男女5.9倍(6.0倍)となっており、中等部の男子が0.5落としたほかは、目立った変動はない。

 早稲田では、早稲田<69>が4.2倍(4.5倍)、早稲田実業<男70/女71>が男子4.7倍(4.5倍)、女子5.8倍(4.7倍)、早大高等学院中学部<68>が2.9倍(3.9倍)。早大高等学院中学部は1落としているものの、早実は男女ともに増加し、女子では1.1倍伸ばしている。

 その他共学では、明大附属明治<男67/女68>が男女9.1倍(9.3倍)(ただし、集計残あり)、青山学院<男65/女67>が男女5.0倍(7.7倍)、女子校では学習院女子<64>が2.9倍(3.1倍)、立教女学院<64>が2.7倍(2.9倍)などとなっており、青学が3倍近く落としたほかは、微減となっている。

 参考に大学系以外の人気校の倍率も見ていこう。開成<75>は今年も倍率を伸ばし4.2倍(3.9倍)。麻布<72>は2.9倍(2.8倍)、桜蔭<74>は2.2倍(2.5倍)、女子学院<72>は2.9倍(3.0倍)となっており、大学系の同じ1日校(慶應普通部、早稲田3校、学習院女子、立教女学院)と大きな差は見られない。

 ここ2〜3年を見ると、首都圏難関校・大学系難関校ともに全体の倍率や難易度に大きな変化はなく、一部で見られる変動はその学校特有のものと言えそうだ。さらに遡ると高倍率から3〜4倍程度に落ち着いた難関校もあるが、「倍率は下がっても上位層の数には大きな変化はなく、難易度への影響も少ない」とする塾関係者の意見もあり、「一人当たりの受験校数が減少している」ともいう。したがって、ここで取り上げた上位校の多くでは、今年も厳しい入試になるものと思われる。

 1日校はここで対象にしている東京・神奈川の中学入試初日のため、出願者の受験辞退者は少ない傾向にある。倍率が高い学校は併願校として選択されているケースも多く、必ずしも倍率は難易度に反映されるとはいえないが、倍率は学校の人気を図る一つの基準にはなるだろう。なお、四谷大塚では昨年の入試結果で実質倍率も掲載しており、応募倍率と実質倍率の乖離が大きい学校は、受験もしくは入学辞退者が多いことを示す。
《綾瀬しづか》

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