京都府小中学校でいじめ調査、小さないじめは多くの児童生徒が経験

 京都府教育委員会は、平成25年8月から平成26年3月にかけて、京都市立学校を除く府内の全公立小中学校と特別支援学校の児童生徒を対象に、いじめ調査を実施する。

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京都府教育委員会「いじめについて知っておいてほしいこと」
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 京都府教育委員会は、平成25年8月から平成26年3月にかけて、京都市立学校を除く府内の全公立小中学校と特別支援学校の児童生徒を対象に、いじめ調査を実施する。

 調査方法は、各学校がいじめのアンケートと個別の聞き取りを行うもので、2回以上実施。アンケート調査は原則として記名式だが、無記名でも良い。調査では、アンケートの回答をいじめの内容に応じて3段階に分類。「1段階」は「いやな思いをした」と感じたもの、「2段階」は「1段階」のうち、教職員が組織的に継続して指導・観察する必要があるもの、「3段階」は「2段階」のうち、児童生徒の生命や身体の安全が脅かされる、重大な事態に発展するおそれがあるもの、となっている。

 今回発表された第1回の調査結果によると、もっとも多かった「1段階」の軽度ないじめは小学校で15,756件、中学校で2,679件あったが、このうち80%強は問題が解消している。教職員が指導する必要がある「2段階」は、小学校が293件、中学校が231件あったが、このうち55%以上は解消している。重大な事態になるおそれのある「3段階」は、小学校は0件、中学校は2件あり、このうち1件が解消済みとなっており、軽度ないじめほど、問題解消率が高いことがわかった。

 いじめの内容は、小中学校とも大多数が冷やかし、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる、などで、続いて仲間はずれ、軽くぶつかる・叩く・蹴るが多かった。中学校の「3段階」に該当する1件では、冷やかし、仲間外れ、ひどく叩く・蹴る、金品をたかられるなどさまざまな種類のいじめにあっている。

 2回目以降の調査は平成26年3月までに、アンケート、面談、日常観察などの方法で行われる。結果は原則公表することにより、学校、家庭、地域が連携していじめ問題に取り組んでいく。
《宮坂 英里》

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