ベネッセコーポレーションは10月4日、通信講座「進研ゼミ」を2014年4月に大幅モデルチェンジし、全9学年に専用タブレット端末の導入を拡大すると発表した。小学講座ではタブレット専用講座を新設するほか、中学・高校講座では希望する受講生にタブレットを提供する。 進研ゼミのオリジナル学習タブレットは2013年4月、中一講座で希望する会員を対象にした副教材として初めて導入。現在、受講生全体の6割となる16万人がタブレットを利用しているが、ライブ授業の配信などで学習形態が広がり、「わかりやすくなった」「机に向かう習慣が続くようになった」など、好評だという。 タブレット教材には、画像や音声などを活用することによる「わかりやすさ」というメリットがある。進研ゼミが提供するタブレットでは、「問題を解くと自動採点される」「わからない時に質問できる」などのサービスも備えており、自宅にいながら学校や塾のような学習サポート環境を作ることができるという。 小学講座に新設されるのは「進研ゼミ小学講座チャレンジタッチ」。専用のタブレットを中心に学習し、赤ペン先生の問題やテスト教材など、記述の必要性が高いものや、一覧性が求められるもののみを紙で提供する。タブレットで、映像や音声によるデジタル授業を受けることができるほか、タッチペンを使って漢字など「書く」学習もできるという。受講生は、紙による既存講座とどちらかを選択することになり、併用受講も可能。1~5年生は2014年4月、6年生は2015年4月に開講する。 中学講座では、1~3年生の希望する受講生全員に「チャレンジタブレット」を配布。苦手になりやすい数学と英語で週1回のライブ授業があり、全国の中学生とともに一斉解答に参加できるほか、疑問やつまずきが起きやすい問題では動画解説も行われる。 高校講座では1年生にタブレットを導入。英語または数学のいずれかを含む2教科以上の受講生のうち、希望者全員に「チャレンジタブレットネクスト」を提供する。タブレットには、1年分のテキストを完全収録しているので授業進度に対応して学習することができるほか、タブレットで質問を送信すると教科アドバイザーが翌日中に個別回答してくれるサービスなども備えている。 タブレットは、小学講座と高校講座が9.7インチ、中学講座が7インチのオリジナル端末。発達段階に合わせた安全対策として、小学講座の「チャレンジタッチ」は外部のインターネットとは接続できない。中学講座の「チャレンジタブレット」は「子モード」と「親モード」を使い分けることが可能で、「親モード」では通常のタブレットとして利用できるほか、「子モード」では保護者がパスワードで利用範囲や有害サイトのフィルタリング、利用時間制限などを設定することができるという。