【自ら学ぶ力が伸びる子育て術 4】バランスよい本選びと受験期の読書

 こんにちは、SS-1の小川です。前回の「本好きな子が育つ読み聞かせ」に続いて、保護者の方々からご質問の多い「どんな本を選んだらいいのか」というお話をしていきたいと思います。

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  • 中学受験専門プロ個別指導教室SS-1代表の小川大介氏
 こんにちは、SS-1の小川です。前回の「本好きな子が育つ読み聞かせ」に続いて、保護者の方々からご質問の多い「どんな本を選んだらいいのか」というお話をしていきたいと思います。

◆5分野の本をバランスよく取り入れてあげましょう

 読み聞かせについて相談を受けていますと、「どんな本を選べばいいですか?」という質問をよく受けます。

 「どんな本でもいいですよ。お子さんが本を楽しいものだと感じられたら」というのが、本音の回答です。これは前々回でお話ししたことともつながりますが、「この本はいい本だから読ませなきゃ」という考え方よりも、お子さんが出会った一冊の本から、色々な本へと関心を広げさせてあげる視点が大事です。

 お子さんの視点に立って、「この本は絵がわかりやすいから、我が子にもイメージがしやすそう」など、楽しめる要素を考えて選ぶことも大切ですね。

 ただ日ごろ忙しい方は、お子さんと一緒に、図書館や書店で、色々な本をゆっくり見て回ることができないかもしれません。その場合は、次の5分野をバランスよく取り込むことを意識して、本を選ぶようにしてみてください。

 その分野とは、「1.物語」「2.科学的な本」「3.地理に関する本」「4.動物に関する本」「5.自然に関する本」です。

1.物語
 小学生の低学年のうちに触れさせたいものとして、まずは物語があります。物語の中には、主人公が冒険、成長していくものがあります。「桃太郎」などが典型ですね。起承転結がはっきりしていて子どもの印象にも残りやすく読みやすい話です。また、お化けの話など、ドキドキするものも選んでください。そして、空想の世界のもの、荒唐無稽なお話もいいですね。

 大人の目から見ると一見バカバカしいお話も、その非現実的な体験が、ルイスキャロルなどのファンタジーに繋がっていきます。あとは、「昔話」も欠かせません。日本人の昔ながらの心や気質を感じられます。

 松谷みよ子さんが良い作品をたくさん残してらっしゃいます。昔話には地方の風土や暮らし方が解け込んでいて、民俗学的な学びにもなります。小学校高学年になって社会が好きになる子は、昔話も良く知っている印象があります。どこかつながるのでしょう。
《小川大介》

教育家・見守る子育て研究所所長 小川大介

京大法卒後、中学受験個別塾を創設。子ども本来の力を見つけ出し、最大限の能力発揮を実現する独自ノウハウを確立する。6000回の面談で培った洞察力と的確な助言が評判。塾運営を後進に譲った後は、教育家として講演、人材育成、文筆業、教育系企業への助言と多方面で活動している。テレビ他メディア出演多数・著書26冊。

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