ギャップイヤー・プログラムの在り方とは…東大など13の事例紹介

 文部科学省は5月29日、学事暦の多様化とギャップイヤーの推進方策の在り方について意見のまとめを公表した。国内の取組みとして、東京大学や立命館大学、立命館アジア太平洋大学、龍谷大学、国際教養大学など13の事例を紹介している。

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学事暦の多様化とギャップイヤーを活用した学外学修プログラムの推進に向けて
  • 学事暦の多様化とギャップイヤーを活用した学外学修プログラムの推進に向けて
  • 国内の取組み事例
  • 東京大学「FLY Program」の一年
 文部科学省は5月29日、学事暦の多様化とギャップイヤーの推進方策の在り方について意見のまとめを公表した。国内の取組みとして、東京大学や立命館大学、立命館アジア太平洋大学、龍谷大学、国際教養大学など13の事例を紹介している。

 秋入学など4月以外にも入学できる制度を導入している大学数は増加傾向にあるものの、入学者数でみると約2千人(全体の約0.3%)とまだまだ少ない。このうち留学生が約7割を占め、日本人学生は極めて少数という。大学全体が秋入学に移行しようとした場合、国際的に学生の流動性が向上することなどのメリットがある。一方、3月に卒業することを想定している現在の就職慣行、司法試験や医師国家試験をはじめとする公的な資格試験等の仕組みに合わないなど、さまざまな課題が指摘されている。

 4学期制を導入している大学は、早稲田大学など5大学あり、今後も東京大学など14大学が導入を予定している。学区の区切りを海外の大学に合わせられることで国際交流が促進されるほか、2か月程度の短期休学を利用して社会体験活動へ参加しやすくなるなどのメリットがあると考えられている。

 東京大学や国際教養大学などいくつかの大学では、入学前・直後に数か月から1年間、自主的な体験活動の期間を設けて学生を支援する日本版ギャップイヤーの試みが始まっているが、参加できる学生の人数はごくわずかであるという。

 世界にチャレンジするなどの意欲的な志を持ったすべての学生がギャップイヤー・プログラムを経験できる環境をつくるために、国や産業界による支援が必要であるとしている。

 国内の取組みとして、東京大学や立命館大学、立命館アジア太平洋大学、龍谷大学、国際教養大学、明治学院大学、亜細亜大学など13の事例を紹介。東京大学では入学直後からの1年間、学生本人が休学して行う主体的な活動を大学が支援する仕組み「FLY Program」を導入。平成25年度は11名が参加した。
《工藤めぐみ》

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