ベネッセおよびZ会は11月12日、合同記者発表会を開催し、ベネッセはタブレットを使った新しい英語教材「Challenge English」を、Z会は添削のやりとりをオンライン化した「iPadスタイル」をそれぞれ2015年春にスタートさせると発表した。◆ベネッセの小学生向け「Challenge English」 ベネッセの「Challenge English」は、英検5級まで(英検3級まで対応予定)に対応した小学生対象のオンライン教材。講座の特徴は、教材や学習管理機能がすべてクラウドで提供され、専用端末が必要ないということだ。iPad、Androidタブレット、PCなどでChallenge Englishのレッスンを受けることができる。また、ベネッセが現在展開しているチャレンジタッチなど同社の専用端末にも対応している。 教材には「聞く・話す・読む・書く」の4技能を身につけるためのeラーニング教材と英語の先生とのテレビ電話機能によるチャットレッスンが含まれる。オンラインの特徴を生かし、動画やアニメを使ったインタラクティブなレッスンが展開され、学習履歴や進捗管理など、保護者向け機能も実装されるという。 チャット形式のレッスンは月1回、決められたスケジュールから自分の都合で予約を入れ、1回15分程度のレッスンを海外の先生から受けることができる。毎回同じ先生の予約を入れれば、個別指導のような使い方も可能だ。先生は、フィリピンのeラーニング会社との提携でアサインされており、すべての先生がベネッセのグループ企業であるベルリッツの講師基準を満たしているという。 レッスンはレベル判定から始まり、現状レベル1~6まで6段階が設定されている。レベル6では英検5級相当の読み書きができるようになる設定だ。ベネッセでは、今後レベル8まで設定し、英検3級相当の英語力を身につけることができるよう対応していくという。 受講料はひと月3,300円(税込)、ベネッセ会員は2,100円(税込)に割引される。なお、オンライントークは追加料金を支払えば何度でも受講することができる。 ベネッセでは、原田泳幸代表が以前から自分のデバイスを持ち込む「BYOD」による学習サービスを開始するとしていた。Challenge Englishは、その正式サービスの第1弾となるものだ。同社は、長期的には専用端末よりBYODによるマルチデバイス対応へシフトしていく考えだが、幼児向けの専用端末などはセキュリティなどの観点からしばらくは残していくという。 専用端末は、セキュリティ面を含めて管理がしやすく大量調達でコストを下げることができるが、アプリやサービスの横展開ができない、保守・メンテナンス・修理対応、ベンダー依存による弊害などマイナス面も多い。公立校や幼児向け以外のタブレット教育は特定端末に依存しないモデルが今後も広がると予想される。