英語授業で「書く・話す」は中2をピークに減少…和訳や暗記を重視

 中高生の英語授業では「訳す」「覚える」「先生の説明を聞く」「文法の問題を解く」が中心で、自分の気持ちや考えを「書く」「話す」のは中学2年生をピークに減少していることが、ベネッセ教育総合研究所の調査結果より明らかになった。

教育・受験 学習
英語授業でしている学習
  • 英語授業でしている学習
  • 小学校英語の役立ち感
  • 英語授業の予習・復習
  • 社会での英語の必要性と自分が英語を使うイメージ
  • (参考)教育制度の動きと調査対象学年との関係
 中高生の英語授業では「訳す」「覚える」「先生の説明を聞く」「文法の問題を解く」が中心で、自分の気持ちや考えを「書く」「話す」のは中学2年生をピークに減少していることが、ベネッセ教育総合研究所の調査結果より明らかになった。

 同研究所が3月に行った「中高生の英語学習に関する実態調査2014」は、全国の中学1年生~高校3年生6,294名を対象に実施。

 小学校英語を経験した約7割が、小学校で英語の授業を受けたことが「外国や英語に興味を持つこと」に役立ったと感じている。また、「英語を聞くこと」「英語を話すこと」も約6割が役立ったと回答している。

 現在の英語授業について、「英文を日本語に訳す」「単語や英文を読んだり書いたりして覚える」「単語の意味や英語のしくみについて先生の説明を聞く」「文法の問題を解く」は学年を問わずほぼ8割以上が行っている。しかし、自分の気持ちや考えを「書く」「話す」は中学2年生の6割弱をピークに学年が上がるほど減少。高校3年生では約3割(書く:34.8%、話す:26.3%)まで減少している。

 英語授業の予習・復習のためにやっていることは、中高生ともに「和訳」や「暗記」が中心で、「英語で意見や感想を書く」は約8割がしていない。

 大人になったとき、社会ではどれくらい英語を使う必要がある世の中になっていると思うか聞いたところ、「いつもではないが仕事で英語を使うことがある」(中学生54.0%、高校生58.5%)、「日常生活で外国の人と英語を話すことがある」(中学生26.0%、高校生23.1%)、「仕事でほとんどいつも英語を使う」(中学生10.9%、高校生9.5%)と、約9割が英語の必要性を感じている。

 一方、自分自身が英語を使うイメージは、「英語を使うことはほとんどない」(中学生44.2%、高校生46.4%)と半数近くが自分が英語を使うことはないと予想している。
《工藤めぐみ》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top