小学校英語教育「時間の確保」課題、教員6割が英語力自信なし

教育・受験 先生

授業を実施するうえでもっとも不安に思っていること
  • 授業を実施するうえでもっとも不安に思っていること
  • 児童に与える影響についてもっとも不安に思っていること
  • 短時間学習(モジュール学習)で英語を教えることの効果について
  • 短時間学習(モジュール学習)の活用の現実性について不安に思うこと
  • 5つの領域について特に重点的に教えるべきだと思うこと、特に教えるのが難しいと思うこと
  • 自身の英語力について
  • 授業の質を担保するために必要だと思うこと
 教材開発や教員研修など小学校英語サポート事業も手掛ける「mpi松香フォニックス」は、現役小学校教員206名を対象に「学習指導要領改訂案を踏まえた小学校の英語教育に関する意識調査」を実施した。小学校での英語教科化、早期化について現場の課題が見える結果となった。

 意識調査は、全国の現役小学校教員206名を対象に、2月1日~2月5日の期間インターネット調査にて行ったもの。文部科学省がまもなく告示する予定の「学習指導要領の改訂」を前に、実際に現場で教えている現役教員たちが小学校における英語教育についてどのように考えているのかその実態を調査した。

 小学校5~6年生の英語「教科化」について、授業を実施するうえでもっとも不安に思っていることは「授業時間の確保」が55名で最多に。4人に1人が授業時間をどう確保するか不安に感じていることがわかった。ついで「自身の英語力」32名、「自身の教材研究時間の確保」30名という結果に。「教科化」が児童に与える影響については、「学習時間の増加による児童への負担」に不安を感じている教員が57名と最多となった。

 新学習指導要領案においては、従来の教科の学習内容や授業時間数を削減せずに英語の授業時間を確保する方法として、英語学習の時間を通常の45分授業ではなく10~15分の時間単位で取り組む「短時間学習(モジュール学習)」の活用が検討されている。

 短時間学習(モジュール学習)で英語を教えることの効果については、「短時間でも積み重ねる学習は有効だと思う」64名、「効果を出せるかどうかは教材・方法次第だと思う」51名となり、半数以上がやり方によっては効果を出せると考えていることがわかった。一方「どんな教材・方法であれ、短時間学習で効果を出すのは難しい」との意見も69名と全体の3分の1ほどあり、新たな授業方法に意見が割れる結果となった。

 さらに、短時間学習(モジュール学習)の活用現実性について不安に思うことを尋ねたところ、「準備時間確保など教員の負担が大きい」134名、「他教科との兼ね合いで時間の確保が難しい」107名、「短時間で英語を学ばせるノウハウがない」94名など、効果を期待する一方実際の授業に落とし込むのに大きな不安があることが明らかとなった。

 小学校の英語教育で求められる「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」「書くこと」の5つの領域について、「特に重点的に教えるべきだと思うこと」と「特に教えるのが難しいと思うこと」について聞いた結果、いずれも「話すこと(やり取り)」がトップとなった。自身の英語力に自身がない教員も6割を超え、実際に授業の質を確保していくために「英語が苦手な教員でも授業運営ができる教材の開発」や「ALTの増員」を強く望む声があがった。

 小学校英語教育の3~4年生への「早期化」についてスムーズに移行できるか尋ねたところ、半数となる103名が「今の授業内容をそのまま移行するのは難しい」と回答。9割以上が移行には何らかのアレンジが必要と考えており、具体的には「ネイティブスピーカーとのコミュニケ―ションを増やす」「視覚教材である絵本やDVDなどのコンテンツを増やす」といった案があげられた。
《畑山望》

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