大学生世帯の21%、教育費が可処分所得の4割以上…全国生計費調査速報

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可処分所得に占める教育費の分布
  • 可処分所得に占める教育費の分布
  • 可処分所得に占める教育費の割合別にみた教育費(年額平均)
  • 年収と教育費の関係比較
  • 教育費の経年変化(年額平均、大学生等の子どもがいる世帯)
  • 教育費・年収・可処分所得の関係(年額平均、大学生等の子どもいる世帯)
  • 子どもの成長段階別の教育費(年額平均)と赤字率(子ども人数が2人の世帯)
  • 実収入の推移(月平均額、指数)
  • 妻の就労収入の推移(給与所得世帯)
 大学生がいる世帯の21%は、教育費が可処分所得の4割以上であることが、日本生活協同組合連合会(日本生協連)が実施した2016年「全国生計費調査」の速報結果から明らかになった。低い年収で多額の教育費を支出する世帯も多く、家計負担が重い実態にある。

 日本生協連では、1978年から全国統一版「生協の家計簿」を用いた家計調査に取り組んでおり、1996年からモニター登録制度による「全国生計費調査」を実施している。2016年調査は、全国46生協において2016年1~12月の12か月連続で家計簿を提出した組合員1,499世帯を対象に集計したもの。

 速報結果によると、収入は給与所得世帯で月平均額前年比0.1%増の71万7,540円、全世帯で前年比0.9%増。給与所得世帯の妻の就労収入は増加傾向が続いており、2016年も前年から月平均額で3,396円増加し、実収入に占める割合は16.0%となった。

 消費支出は、給与所得世帯、年金世帯ともに減少しており、全世帯で前年比1.8%の減少となった。また、給与所得世帯では実収入の増加以上に税金と社会保険料による支出が大きくなっている。2007年を100とした指数でみると、2016年の給与所得世帯の実収入は102.4であるのに対し、税金と社会保険料の合計は120.8となっている。

 大学生、大学院生、専門学校生、短大生などがいる世帯272世帯に限定すると、実収入から税金や社会保険料を差し引いた可処分所得のうち、教育費の割合が4割以上の世帯は21.0%にのぼった。

 乳幼児から大学生までの子どもがいる世帯全体でみると、可処分所得に占める教育費の割合が2割未満に抑えられている世帯は73.0%、4割以上の世帯は7.4%。一方、大学生などの子どもがいる世帯に限ってみると、可処分所得に占める教育費の割合が2割未満に抑えられている世帯は39.0%に縮小している。

 年収と教育費の関係をみてみると、中高生の子どもがいる世帯では、年収と教育費に相関関係がある一方、大学生などの子どもがいる世帯では年収が比較的低くても多額の教育費を支出している世帯が多く存在している。

 子ども2人世帯に限定して、成長段階の組み合わせによって教育費の年額平均値と赤字になる世帯の割合(赤字率)の変化を調べたところ、子どもが高校生1人と大学生など1人の世帯で47.5%、子どもが大学生など2人の世帯で57.6%が、年間収支が赤字になっていた。

 その一方で、大学生などの子どもがいる世帯の年額平均教育費を1996年、2006年、2016年と10年ごとに比較したところ、支出額は減少傾向にあった。その理由は、可処分所得全体が減少していることもあるが、入学金や授業料の免除を受けている世帯、子ども自身が奨学金やアルバイトなどで教育費を賄っている世帯が増えていることも考えられるという。
《奥山直美》

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