スポーツ庁、プール指導などにおける事故防止について通達

 スポーツ庁は4月28日、プールでの水泳事故防止などについて通達を行った。施設・設備の安全点検や確認の徹底のほか、学校の授業におけるスタート指導などについて注意を呼びかけている。

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 スポーツ庁は4月28日、プールでの水泳事故防止などについて通達を行った。施設・設備の安全点検や確認の徹底のほか、学校の授業におけるスタート指導などについて注意を呼びかけている。

 通達はプールの利用が増加する夏季を前に、都道府県教育委員会教育長や都道府県知事、国公私立高等専門学校長らに宛てたもの。所管するプールの施設・設備について、安全点検および確認の徹底を呼びかけ、施設・設備に不備があることが判明した場合には、安全確保のための措置が講じられるまでの間、当該プールの使用を中止するよう要望している。

 また、学校における対応について、夏季休業中の水難事故防止のため、PTAなどを通じて家庭にも水難事故防止に関する指導の趣旨を周知することや、児童・生徒が個人やグループで水泳や水遊びに出かけるときには、保護者らを同行させること、行き先や帰宅の予定日時などを家庭に知らせるよう習慣づけることなどを呼びかけている。

 平成28年度は高校や小学校での水泳のスタート指導において不適切な指導による事故が発生していることから、授業などにおけるスタート指導については特に注意を促しており、個人の能力に応じた段階的な取扱いを重視し、教師などの指示に従い、水深や水底の安全を確かめ、入水角に注意するなど、安全に配慮した指導を行うとしている。

 ただし、小学校・中学校の学習指導要領では、水中からのスタートのみを指導し、飛び込みによるスタート指導は行わない。高校の授業や水泳部の活動では、段階的な指導を行うことともに、安全を十分に確保することになっている。文部科学省の「学校体育実技指導資料 第4集 水泳の指導の手引き(三訂版)」によると、初心者だけでなく熟練者にも危険なスタートが見られる場合もあるという。
《外岡紘代》

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