子どもやペットが残されたままのキー閉じ込み、2016年夏は310件

 夏の気温が上昇するシーズンを迎え、日本自動車連盟(JAF)は自動車での熱中症事故予防を呼びかけている。子どもやペットを車内に残したままのキー閉じ込みは、2016年夏で310件。そのうち緊急性が高いと判断され、ドアガラスを割るなどして救出したケースが30件あった。

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  • 2012年夏に実施した車内温度検証テスト
 夏の気温が上昇するシーズンを迎え、日本自動車連盟(JAF)は自動車での熱中症事故予防を呼びかけている。子どもやペットを車内に残したままのキー閉じ込みは、2016年夏で310件。そのうち緊急性が高いと判断され、ドアガラスを割るなどして救出したケースが30件あった。

 2012年夏にJAFが実施したテストによると、気温35度の炎天下に駐車した車内の熱中症指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体に危険なレベルに達した。サンシェードや窓開けなどの対策を行っても温度抑制効果は低く、車内の温度上昇を防ぐことはできなかった。

 2016年8月1日~8月31日の1か月間で、JAFが出動した「キー閉じ込み」の救援のうち、子どもやペットが車内に残されたままであったケースは全国で310件。このうち、緊急性が高いと判断され、通常の開錠作業ではなくドアガラスを割るなどして車内の子どもを救出したケースが30件あった。

 現場での聞き取り調査によると、「子どもが誤ってロックを操作した」というものが多く、「ペットがドアロックノブを押してしまった」というケースもあったという。

 体温調節機能が未発達な乳幼児や、対応調節機能が低下する高齢者は、特に注意が必要だという。「少しの時間だから」「寝ているから」などの理由で車内に子どもを残したまま車を離れることは、キー閉じ込みとならなくても、熱中症を引き起こす事故になりかねないため、子どもやペットを車内に残して車を離れることは決してしないよう、強く注意を呼びかけている。
《外岡紘代》

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