県立学校教員、3割は1週間に60時間以上勤務…神奈川県

 神奈川県教育委員会は平成29年12月13日、県立学校勤務実態調査の調査結果を公表した。1週間あたりの学内総勤務時間が60時間以上である高校の総括教諭・教諭は約3割にのぼることが明らかになった。

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教員1人あたりの1週間の平均学内総勤務時間
  • 教員1人あたりの1週間の平均学内総勤務時間
  • 1週間あたりの学内総勤務時間数の分布(総括教諭・教諭)
  • 1週間あたりの学内総勤務時間数の分布(副校長・教頭)
  • 教員1人あたりの業務内容別の1日の平均学内勤務時間(総括教諭・教諭)
  • 教員1人あたりの1日の平均休憩時間数
 神奈川県教育委員会は平成29年12月13日、県立学校勤務実態調査の調査結果を公表した。1週間あたりの学内総勤務時間が60時間以上である高校の総括教諭・教諭は約3割にのぼることが明らかになった。

 調査は、県立学校教員の勤務実態について把握し、今後の勤務実態改善の取組みにつなげていくことが目的。県立高校23校、特別支援学校7校で、フルタイムで勤務する校長、副校長、教頭、総括教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭(臨時的任用職員および再任用職員を含む)を対象に実施した。調査期間は、平成29年9月から10月までのうち、対象校が指定した7日間。有効回答数は高校1,244人、特別支援学校695人、計1,939人。

 教員1人あたりの1週間の平均学内総勤務時間は、高校の副校長・教頭が63時間47分ともっとも多く、1週間あたりの正規の勤務時間42時間30分(休憩時間を含む)から21時間17分超過している。ほかの校種・職種においてもいずれも超過しており、高校の校長の超過時間が16時間35分、総括教諭・教諭が14時間10分、養護教諭が7時間14分と、超過勤務が習慣化している実態が明らかになった。

 1週間あたりの学内総勤務時間数が60時間以上である割合は、高校の総括教諭・教諭で30.3%、副校長・教頭で67.3%。特別支援学校の総括教諭・教諭で4.9%、副校長・教頭で66.7%にのぼる。

 高校の総括教諭・教諭の週休日・休日における平均学内勤務時間のうち児童・生徒の指導にあたっている時間は1時間48分で、そのほとんどが部活動であることもわかった。

 また、教員の休憩時間は1日あたり45分と定められているが、実際はいずれの校種・職種においても45分未満であることが明らかになった。特に、特別支援学校教員の休憩時間が少なく、総括教諭・教諭は13分、養護教諭・栄養教諭は18分であった。
《外岡紘代》

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