2019年卒志望業界、前年9位から大躍進のトップ?

 2019年3月卒業予定の大学3年生の志望業界1位は「情報・インターネットサービス」であることが、ディスコの調査結果より明らかになった。前年同期に1位だった「銀行」は2位、3位には「調査・コンサルタント」がランクインしている。

教育・受験 大学生
志望業界(上位20業界)
  • 志望業界(上位20業界)
  • 就職先企業を選ぶ際に重視する点
  • 就職後のキャリアプラン(2019年卒者)
  • 就職後のキャリアプランの推移
  • 就職活動準備でこれまでに行ったこと
  • インターンシップ参加経験
  • インターンシップ参加状況
  • インターンシップ参加後に企業から受けたアプローチの有無
 2019年3月卒業予定の大学3年生の志望業界1位は「情報・インターネットサービス」であることが、ディスコの調査結果より明らかになった。前年同期に1位だった「銀行」は2位、3位には「調査・コンサルタント」がランクインしている。

 調査は、2019年3月に卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む)を対象に実施したもの。文系男子338人、文系女子273人、理系男子286人、理系女子131人の計1,028人より回答を得た。調査期間は2018年1月1日~10日。

 1月1日時点での志望業界は「なんとなく決まっている」が49.9%、「明確に決まっている」が27.5%であった。志望業界1位は「情報・インターネットサービス」19.1%で、前年9位から大幅にランクアップ。理系男子の志望者が多いが、ほかの属性でも10位以内にランクインしている。ディスコは、「IT業界は早期から積極的に動く企業が多いため、学生の目に留まりやすいことが理由の1つではないか」と分析している。前年まで長らく1位だった「銀行」は2位、新規採用抑制の報道に敏感に反応していると考えられるという。3位「調査・コンサルタント」、4位「電子・電機」、5位「素材・化学」「情報処理・ソフトウェア・ゲームソフト」がランクインした。

 就職先を選ぶ際に重視する点は「将来性がある」47.4%(前年同期比3.5ポイント増)がもっとも多く、「給与・待遇が良い」44.2%(同7.5ポイント増)、「福利厚生が充実している」31.5%(同4.7ポイント増)、「業績・財務状況が良い」30.4%(同3.8ポイント増)が続いた。「給与・待遇が良い」や「福利厚生が充実している」が前年調査より大きくポイントを伸ばしているほか、「休日・休暇が多い」27.7%も前年同期比3.3ポイント増など、労働条件にこだわる傾向が強まっている。

 就職後「1つの会社に定年まで勤めたい」は48.2%と最多であったが、前年調査からは1.5ポイント減、3年連続で半数以下となった。一方で、「1つの会社にこだわらず、転職などでキャリアアップを図りたい」36.6%が前年より増えている。ディスコによると、「過去のデータを振り返ると、就職環境が厳しい時期は『1つの会社に定年まで』が増加し、就職環境が好転すると減少する傾向が見られる」という。リーマンショック以降「1つの会社に定年まで」が増加傾向にあったが、売り手市場といわれる近年は減少傾向にあるようだ。

 就職活動準備として行ったことは、「自己分析」71.9%がもっとも多く、「学内のガイダンスに参加」69.9%、「業界研究」67.4%が続いた。2017年11月に実施した調査と比べると、「就職情報会社主催の就職準備イベントに参加」「学内の企業説明会に参加」などで5ポイント以上増えている。

 インターシップ参加経験がある学生は81.9%と、就職活動開始前のインターンシップ参加が一般化していることが明らかになった。参加期間は、「1日以内」が73.2%、「3日程度」36.8%、「5日以上」38.1%であった。平均参加社数は、「1日以内」が4.1社と前年より1社増え、「5日以上」は1.4社と前年より0.4社減少していることから、短期プログラムに参加する傾向が強まっている。また、インターンシップに参加した企業からアプローチを受けた学生は8割以上であった。

 1月1日時点で「選考中の企業がある」学生は20.3%、選考企業社数は平均2.0社。「エントリーを決めている企業がある」学生は83.1%、具体的にエントリーを決めている企業の数は平均9.7社だった。

 ベンチャー企業について、「とても関心がある」「ある程度関心がある」と回答した学生は24.7%。前年同期に比べて4.3ポイント減少しており、「関心がない」という回答が半数を超えた。売り手市場であることから、大手志向が強まっていることがうかがえるという。
《外岡紘代》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top