東京医科大学の女子一律減点、医師の65%が「理解できる」

 医師の65.0%が東京医科大学の女子一律減点に「理解できる」「ある程度は理解できる」と回答していることが、エムステージが2018年8月8日に発表した調査結果より明らかになった。

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東京医科大学の入試において女子一律減点していることに理解できるか
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 医師の65.0%が東京医科大学の女子一律減点に「理解できる」「ある程度は理解できる」と回答していることが、エムステージが2018年8月8日に発表した調査結果より明らかになった。点数操作はあるものだと思っていたという医師も一定数見受けられた。

 女性医師のワークライフを応援するWEBマガジン「joy.net」を運営するエムステージは、男女医師を対象に東京医大入試での女子一律減点についてのアンケート調査を実施し、103人の有効回答を得た。集計期間は2018年8月3日~8月6日。ただし、回答者の男女比は明記されていない。

 東京医大の入試において、女子を一律減点していることについて、「理解できる」18.4%と「ある程度は理解できる」46.6%の計65.0%が理解できると回答した。一方、「理解できない」31.1%や「あまり理解できない」3.9%は少数派だった。

 「理解できる」「ある程度は理解できる」と回答した医師の自由回答では、「現状で、女子の離職率や勤務制限があるのは事実であり、男性や未婚女性への負担が大きくなっているから」(放射線科)など、周りに負担をかけているため仕方ないという諦めの声が多く聞かれた。また、「そういうものだと、予備校時代から言われていた。だから女子学生は何倍も努力して、成績もトップ層にならなければ受からないと言われていた。だからそのつもりで勉強していた」(呼吸器外科)といった、点数操作はあるものだと思っていたという医師も一定数見受けられた。

 一方、「理解できない」「あまり理解できない」と回答した医師の自由回答では、「出産や結婚で復帰できない状況がおかしい。女医の割合が増えてきてそのような理由で医局を離れる状況を問題視するのであれば、どうしたら復帰できるか、医局を離れないようになるかを変えるべきです」(産婦人科)など、妊娠・出産・育児で辞めざるを得ない女性医師がいるという根本的な問題を解決すべきとの意見が多かった。また、「同じ受験料を取り、合格の傾斜配点を先に示しているのならばありだが、そうでないなら詐欺だと思う」(産婦人科)など、公表していない点数操作は詐欺と怒りの回答や、不正に落とされた受験生を慮る声もあった。
《工藤めぐみ》

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