都内中学生の性教育、校長89%は「効果的」と肯定

 東京都教育委員会は2018年9月13日、公立中学校における性教育の実施状況調査の結果を公表した。89%の学校が「性に関する授業は、医師などの外部講師を活用することが効果的」と答えた一方で、外部講師を活用している学校は23%だった。

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平成30年度 性教育の教育課程上の位置付けについて(各学年の年間授業時数)
  • 平成30年度 性教育の教育課程上の位置付けについて(各学年の年間授業時数)
  • 性教育に関する状況(管理職の意識調査)
  • 避妊法や人工妊娠中絶など、中学校学習指導要領に示されていない内容の授業での指導について
  • 平成30年度 性教育に関する外部講師の活用状況
 東京都教育委員会は2018年9月13日、公立中学校における性教育の実施状況調査の結果を公表した。89%の学校が「性に関する授業は、医師などの外部講師を活用することが効果的」と答えた一方で、外部講師を活用している学校は23%だった。

 性教育(中学校)の実施状況調査は、「性教育の手引き」の改訂に資する目的で実施した調査。実施期間は平成30年(2018年)8月3日から23日まで、都内公立中学校、義務教育学校、中等教育学校(前期課程)624校の校長が回答している。

 平成30年度(2018年度)性教育の教育課程上の位置付けについて、各学年の年間授業数を尋ねると、第1学年は「1~10時間」が57%、「11~20時間」が31%、第2学年は「1~10時間」が67%、「11~20時間」が16%だった。第3学年では、「1~10時間」が35%、「11~20時間」が33%だったほか、「31時間以上」も17%を占めている。

 管理職の意識調査として、性教育に関する状況について質問を行ったところ、「生徒は、性に関する正しい知識を身に付けている」は、「そう思う」(「とてもそう思う」と「そう思う」の合計)が52%、「生徒は、性に関する情報に対して適切に判断し行動している」は、「そう思う」が60%だった。

 「学習指導要領に示されていない内容を指導することも必要だと思う」については、54%が「あまりそう思わない」「そう思わない」と否定的な意見だった。「教員は、専門的知識に基づいて性教育を行うことができている」は、「そう思う」が65%。一方で、「保護者は、家庭において子どもに対して性に関する指導を行っている」は、「あまりそう思わない」「そう思わない」が85%に達している。

 「性に関する授業は、医師などの外部講師を活用することが効果的である」には、89%が「そう思う」と肯定的な考えを示した。また、「性教育を行う際に、都教育委員会などから医師などの外部講師を派遣してほしい」、「都教育委員会などから、性に関する指導資料などを配布してほしい」については、約8割が「そう思う」と回答している。

避妊法や人工妊娠中絶など、中学校学習指導要領に示されていない内容の授業での指導について
避妊法や人工妊娠中絶など、中学校学習指導要領に示されていない内容の授業での指導について

 避妊法や人工妊娠中絶など、中学校学習指導要領に示されていない内容の授業での指導を行っている学校(予定を含む)は、624校のうち55校(9%)。指導しているおもな内容は、「避妊法」27校、「人工妊娠中絶」11校など。生徒や保護者への事前周知については、生徒に周知している学校が80%、保護者に周知している学校が73%だった。

 授業で指導している理由(自由記述・抜粋)を尋ねると、「情報化社会の進展により、さまざまな情報が氾濫している状況で、情報を選択するための正しい知識を身に付けさせることが必要なため」「命の大切さを知り、望まない妊娠をさせないため」などがあがっている。

 また、性教育に関する外部講師の活用状況については、144校(23%)が外部講師による指導を実施。授業形態では「学年単位」71%がもっとも多く、外部講師の職業は「助産師」36%、「保健師」17%、「外部医師」10%などが多かった。
《黄金崎綾乃》

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