児童虐待、通告は過去最多3万7,113人…2018年上半期

 2018年上半期(1~6月)、児童虐待の疑いで全国の警察が児童相談所に通告した児童は3万7,113人にのぼり、過去最多を更新したことが2018年10月4日、警察庁の統計データより明らかになった。虐待のうち、心理的虐待が7割以上を占めている。

生活・健康 その他
児童虐待の通告児童数と保護児童数
  • 児童虐待の通告児童数と保護児童数
  • 検挙状況と死亡児童数の内訳
  • 態様別検挙人員と被害児童の状況
  • 被害児童と加害者との関係
 2018年上半期(1~6月)、児童虐待の疑いで全国の警察が児童相談所に通告した児童は3万7,113人にのぼり、過去最多を更新したことが2018年10月4日、警察庁の統計データより明らかになった。虐待のうち、心理的虐待が7割以上を占めている。

 統計データによると、警察が児童虐待の疑いで児童相談所に通告した児童数は、2018年上半期で3万7,113人。2017年上半期の3万262人よりさらに6,851人増え、データがある2011年上半期以来、過去最多となった。

 虐待の内容別では、言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱いなど「心理的虐待」が71.2%にのぼる。心理的虐待の中では、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう「面前DV」が多く、虐待全体の45.5%を占めている。このほか、「身体的虐待」18.3%、「ネグレクト(怠慢・拒否)」10.2%、「性的虐待」0.3%。

 検挙件数は641件、検挙人員は659人、被害児童数は645人。検挙件数の内訳は、「身体的虐待」が80.5%を占め、「性的虐待」15.3%、「ネグレクト(怠慢・拒否)」2.3%、「心理的虐待」1.9%。虐待により保護した児童は2,127人、死亡した児童は19人だった。

 検挙された加害者659人の内訳は、「実父」が284人ともっとも多く、ついで「実母」169人、「養父・継父」128人、「内縁の男」55人など。加害者の73.1%が男性であった。
《奥山直美》

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