東京医大、101人に入学意向確認…2019年度入試の対応も公表

 東京医科大学は2018年11月7日、2017年度および2018年度入学試験不正への対応を発表。合否再判定により、101人が入学意向確認対象者となった。なお、2019年度一般入試・センター試験利用入試について、追加合格者の人数を差し引いた人数が募集人員となる。

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 東京医科大学は2018年11月7日、2017年度および2018年度入学試験不正への対応を発表。合否再判定により、101人が入学意向確認対象者となった。なお、2019年度一般入試・センター試験利用入試について、追加合格者の人数を差し引いた人数が募集人員となる。

 東京医科大学は医学部医学科入学試験における不正問題を受け、2018年8月28日に第三者委員会を設置。10月22日付で、2017年度および2018年度医学科入試についての検証結果が報告され、性別などによる点数調整や推薦入試合否判定での問題行為などが明らかとなった。東京医科大学は、この第1次報告書の提言を踏まえて、不利益を被った受験生への対応を検討。11月上旬をめどに、対応を公表する予定となっていた。

 合否の再判定では、入学試験選考委員会(入試委員会)の委員選考規定の見直しを実施。従来の入試委員会は、学長、副学長などの大学の執行部を中心とした委員で構成されており、入試の実施および合否判定における執行部からの独立性を高めるため、入試委員は執行部以外の者から選任した。なお、2019年度(平成31年度)入試も新入試委員会が担当するという。

 新入試委員会は、属性調整および個別調整がなかった原状に復した「新合格者選定名簿」に基づき、追加判定を実施。受験生の属性(性別および性別を推測させ得る姓名、出身校等の情報、卒業年数、経歴等)を一切考慮しないものとするべく、属性を不記載とした資料を用いた。

 その結果、第2次試験とセンター試験利用入試において、2017年度・2018年度入試当時で繰上合格となった最低順位よりも上位となる当時不合格とされた受験生について、東京医科大学への入学意思の意向確認を実施する。いずれの方式も、適性検査や面接の評価が基準を満たさなかった場合は、成績にかかわらず不合格となった。

 第1次試験と推薦入試については、追加合格者はなし。第1次試験には属性調整がなく、新合格者選定名簿において、復元前の成績よりも高い点数となった受験生がいなかった。推薦入試は、合格者が入学を辞退することを想定していないため、一般入試やセンター試験利用入試とは異なり、当時の合格者数のみを合格者と再判定した。

 意向確認の対象となった受験生は合計101人。対象者にはすでに案内を送付しており、11月30日までに入学意思の有無を表明してもらう。そのうえで、成績上位者から、当時不合格者で今般入学意思を有する受験生と、それぞれの年度の入試に合格し、実際に入学した在校生をあわせてカウント。募集人員を満たすまでを合格者とするという。東京医科大学によると、意向確認対象者の全員が入学意思を表明した場合、追加入学者の予測値は合計63人。追加入学者は、2019年度第1学年として入学する。

 なお、2019年度一般入試およびセンター試験利用入試について、2017年度と2018年度の追加入学者の人数を差し引いた人数が募集人員となる。募集人員は確定次第、Webサイトなどで発表する。

 合否再判定などの対応については、東京医科大学Webサイトに掲載。第三者委員会は引き続き、2013年度から2016年度までの医学科入試、2013年度から2018年度までの看護学科入試についても調査を実施する。
《黄金崎綾乃》

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