児童虐待防止推進月間は、毎年11月に設定。家庭や学校、地域など社会全般にわたり、児童虐待問題に対する深い関心と理解を得ることができるよう、厚生労働省を中心とした関係府省庁や関係団体、地方自治体などが児童虐待防止のための広報・啓発活動などの取組みを集中的に実施している。
萩生田大臣によるメッセージは、児童相談所への相談対応件数が最近10年間で約4倍に増加するなど、児童虐待が極めて深刻な問題となっていることを受け、児童虐待防止推進月間を機に発表したもの。
メッセージでは、「児童虐待は殴る、蹴るといった身体的虐待だけではありません。言葉でおどかす、無視するなどの心理的虐待、子どもを残して外出する、自動車の中に放置する、食事を与えないなどのネグレクトや性的虐待もあります。どれもが子どもたちの心身に大きな傷を残します」と説明。
家庭・学校・地域が一丸になって子どもたちを見守り、育てる必要性を述べ、保護者に対しては「大切なお子さまの健やかな成長のためにどうか『虐待はしない』と誓ってください」、学校関係者に対しては「児童虐待と疑われる事案について気付かれた場合にはチームとして対応し、速やかに市町村や児童相談所に通告するとともに関係機関ともよく連携して対応してください」と訴えている。
地域の人たちに対しては「ぜひ、子どもたちのようすに関心を持って見守ってください」と呼びかけるとともに、最寄りの児童相談所につながる「全国共通ダイヤル(189)」を紹介。児童虐待が疑われるようなことがあれば、相談・通告するよう求めている。
メッセージの動画は、文部科学省Webサイトより視聴できる。
◆文部科学大臣メッセージ「児童虐待の根絶に向けて ~地域全体で子どもたちを見守り育てるために~」