家庭の職業観…中高生の7割近く、就きたい職業のために努力

 小中高生の半数以上が将来就きたい職業があり、中高生はそのうち67.8%が就きたい職業のために努力していることが、栄光ゼミナールの調査からわかった。また、保護者の8割以上が、子どもが仕事を選ぶ際に「好きなこと・得意なこと」が生かせるかを気にかけると回答した。

生活・健康 小学生
子どもには、将来就きたい職業があるか
  • 子どもには、将来就きたい職業があるか
  • 将来就きたい職業のために子どもが取り組んでいることはあるか
  • 子どもと、将来の職業について話したことがあるか
  • 将来の職業について、どのような機会に話したことがあるか
  • 子どもに向いている職業は何か考えたことはあるか
  • 保護者自身が今までに就いたことがある仕事・会社を選ぶ際に重視したこと/子どもが仕事・会社を選ぶ際に気にかけたいことは何か
 小中高生の半数以上が将来就きたい職業があり、中高生はそのうち67.8%が就きたい職業のために努力していることが、栄光ゼミナールの調査からわかった。また、保護者の8割以上が、子どもが仕事を選ぶ際に「好きなこと・得意なこと」が生かせるかを気にかけると回答した。

 家庭の職業観に関する意識調査は、小学1年生~高校3年生の子どもを持つ保護者(栄光ゼミナール・栄光の個別ビザビ・大学受験ナビオに通塾する保護者)を対象に実施。2019年9月11日から25日の調査期間で、770人(うち、小学生392人、中高生378人)から回答を得た。

 子どもには将来就きたい職業があるかを聞いたところ、小学生の保護者68.1%、中高生の保護者55.6%が「ある」と回答。就きたい職業のために子どもが取り組んでいることがあるかという質問では、小学生の保護者58.3%、中高生の保護者67.8%が「ある」と答えている。将来就きたい職業を持つことで、明確な目標ができ、子どもが努力するモチベーションにつながるようだ。

 子どもと、子どもの将来の職業について話したことがあるかと尋ねると、小学生の保護者95.7%、中高生の保護者96.8%が「話したことがある」と回答。どのような機会に話したかについては、「日常会話の中で、職業についての話題があがったとき」がもっとも多く、小学生の保護者で80.9%、中高生の保護者で72.4%だった。中高生は「受験など子どもの進学・進路を考えるとき」も69.1%となっており、子どもの進学をきっかけに、将来について親子で考える機会が多いことがわかった。

 前回調査(2018年)と比べると、小学生では「キッザニア・カンドゥーなど職業体験ができる施設やワークショップなどに参加した時」が25.6%から30.4%に増加しており、職業体験がより身近になっているという。

 子どもに向いている職業は何か考えたことがある保護者は、小学生の保護者で87.5%、中高生の保護者で93.7%。「考えたことがない」と回答した保護者にその理由を尋ねると、「子ども自身の将来のことなので、本人に任せている」「子どもの適性がわからない」などがあがっていた。

 そのほか、「保護者自身が今までに就いたことがある仕事・会社を選ぶ際に重視したこと」と「将来、子どもが仕事・会社を選ぶ際に気にかけたいこと」を質問。最大3つずつ選択してもらったところ、保護者自身と比べ、子どもの職業には「自分の好きなこと・得意なことが生かせる」「ワーク・ライフ・バランスの取組みが充実している」「安定して長く続けられる」をより求める傾向がみられた。

 特に「自分の好きなこと・得意なことが生かせる」は、自身が仕事・会社を選ぶ際に重視した保護者は68.0%だったが、子どもが仕事・会社を選ぶ際は84.6%が気にかけたいと答えている。

 子どもの職業観・勤労観を育むため、家庭で取り組んでいること(自由回答方式)では、「職業体験ができる施設やイベント、ワークショップなどへの参加」「伝記など職業を意識する本を積極的に読ませる」「子どもが興味を持っている職業に就いている友人と会わせて話をする」などがあがっていた。

 11月23日の勤労感謝の日に、子どもにしてもらいたいことでは、「家事の手伝いをしてほしい」のほか、「仕事をして、もらう給料の大切さ、お金の大切さを理解してほしい」「子どもが働くようになったら、一緒にその日にお酒を飲んで労りあいたい」といった回答もみられた。
《黄金崎綾乃》

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