大阪府大・市大、年収590万円未満の学費無償化へ

 大阪府は2019年11月13日、大阪府立大学と大阪市立大学の無償化について発表した。2020年度入学生から、国の制度に大阪府独自の支援を加え、年収590万円未満の大阪府民世帯の実質無償化を実現する。年収910万円未満まで入学金や授業料の一部支援の対象となる。

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吉村大阪府知事の記者会見(2019年11月13日)
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 大阪府は2019年11月13日、大阪府立大学と大阪市立大学の無償化について発表した。2020年度入学生から、国の制度に大阪府独自の支援を加え、年収590万円未満の大阪府民世帯の実質無償化を実現する。年収910万円未満まで入学金や授業料の一部支援の対象となる。

 親の経済事情などによって、大阪府の子どもたちが大学進学をあきらめることなくチャレンジできるよう、大阪府が設置する公立大学への進学を支援する新しい施策。

 大学無償化(高等教育修学支援)については、政府も2020年度から新制度を開始するが、11月13日に記者会見した吉村洋文知事は「極めてその範囲が限定的」と指摘。国の制度で大学無償化の対象となるのは、おもに住民税非課税世帯に限られるが、大阪府では独自に支援を上乗せすることで、より幅広い世帯の無償化を実現する

 具体的には、モデル世帯(保護者のどちらか一方が働き、本人、中学生の4人家族)の場合、年収590万円未満で入学金と授業料が実質無償となる。年収590万円から910万円未満の世帯については、大阪府が入学金と授業料の一部を支援する。支援額は、子ども3人以上を手厚くするなど、子どもの数に応じて異なる制度設計となっている。

 国の制度には、大学院生に対する支援は盛り込まれていないが、大阪府では大学生の場合と同様の所得基準と制度設計で、大学院生も独自に支援する。大阪府は、私立高校の無償化について国や他の自治体に先駆けて取り組んでいるが、今回の公立大学無償化の家計要件はほぼそれと同じだという。

 対象となる学生は、大阪府立大学と大阪市立大学の学部・学域生と大学院生。大阪府立大学工業高等専門学校の本科生(4・5年)と専攻科生。学生本人およびその生計維持者(原則として父母)が、入学日の3年以上前から大阪府に在住していることが要件となる。

 学業成績や学習意欲について、入学時の要件はないが、入学以降は国の制度と同様に、状況に応じて警告や支援廃止の場合もある。たとえば、「修得単位数が標準単位数の6割以下」「GPA(平均成績)などが下位4分の1に属する」などで警告、「修業年限で卒業できないことが確定」「修得単位数が標準単位数の5割以下」「警告に連続して該当」などで支援廃止となる。

 2020年度入学生から順に学年進行で適用していく予定。大阪府の負担額は概算で、初年度(2020年度)で約11億円程度、4年目以降は約30億円程度と見込んでいる。
《奥山直美》

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