本質を理解する、考える、発展性のある教材…Z会のこだわり

 学習形態が多様化するなか、89年近くにわたって通信教育を牽引してきたZ会。保護者満足度で表彰する「イード・アワード2019 通信教育」でZ会は、総合・タブレットともに小中高で最優秀賞を受賞した。

教育ICT 小学生
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Z会 中高事業本部の小西勲氏(左)、幼小事業本部の望月厚氏(右)
  • Z会 中高事業本部の小西勲氏(左)、幼小事業本部の望月厚氏(右)
  • Z会 中高事業本部の小西勲氏
  • Z会 幼小事業本部の望月厚氏
  • タブレットコースの説明をする小西氏
  • タブレットでスケジュール管理
  • 経験学習について説明する望月氏
  • Z会文教町ビルから眺めた富士山
 学習形態が多様化するなか、89年にわたって通信教育を牽引してきたZ会。保護者満足度で表彰する「イード・アワード2019 通信教育」でZ会は、総合・タブレットともに小中高で最優秀賞を受賞した。また、「教材がよい通信教育」「ブランド信頼性の高い通信教育」など多くの部門賞も獲得。Z会中高事業本部の小西勲氏、幼小事業本部の望月厚氏に、サービスの特長や今後の展望について聞いた。

本質を理解する、考える、発展性のある教材にこだわり



--「イード・アワード2019 通信教育」において、小中高で総合・タブレットともに最優秀賞ご受賞おめでとうございます。「教材がよい通信教育」「ブランド信頼性の高い通信教育」においては小中高すべての対象で部門賞も受賞されました。

小西氏(中高):ありがとうございます。お客さまに評価していただけて大変嬉しく思います。2021年度より、中学校では、新しい学習指導要領による学習が始まります。今回の受賞にあたり、こうした時代の変化にも対応し、お客さまの期待に応えるサービスを提供していくことが私たちの責務だと改めて実感いたしました。今後の大学入試改革や高校入試の動きも見据えて、よりよいものを提供していき、お客さまのお役に立ちたいと考えています。

Z会 中高事業本部の小西勲氏
Z会 中高事業本部の小西勲氏

望月氏(幼小):「教材がよい通信教育」と評価していただけたのは大変ありがたいです。私たちZ会は、学びの本質にこだわり続けており、単に覚えるだけの学習ではなく、考える教材、本質を理解する教材、発展性がある教材であること、それを核としています。今後提供する教材においても、今の質を維持しながら新しい価値を加えて提供していきたいと思います。

小学校の新学習指導要領への対応



--2020年度、小学校では新学習指導要領が全面実施されます。この変化をどのように捉えて、教育に反映していますか。

望月氏(幼小):新学習指導要領では特に「思考力・判断力・表現力」の養成が重視されていますが、Z会ではこれまでもこれらを念頭において教材作成に取り組んできました。なぜなら、知識を得るだけでなく、それを活用して思考・判断・表現することこそZ会のこだわり続けてきた「学びの本質」につながるからです。ですから、Z会の教材には新学習指導要領で重視されている要素がもともと備わっていると考えています。そしてさらに2019年度からは小学1・2年生向けに「みらい思考力ワーク」という、教科を超えて思考力を磨く教材も提供しています。

 小学校で新しく導入されるプログラミング教育については、新学習指導要領に先駆けて2019年度から小学1・2年生向けにソニー・グローバルエデュケーションとの協業でプログラミング学習教材「Z-pro」をデジタル教材で提供しています。2020年度からは、小学3年生以上にも対象を広げ、これで小1~小6全学年に対応となります。

 英語は現在、小学3年生以上に教材を提供していますが、2020年度からは小学1・2年生にも毎月デジタル教材を提供し、こちらも全学年対応となります。まだ小さいお子さまたちですので、耳のよさを生かした、聞いて、話すことに力を入れた教材にしていきたいと考えています。

Z会 幼小事業本部の望月厚氏
Z会 幼小事業本部の望月厚氏

教育・大学入試改革への対応



--大きな教育改革が進行していること、また、スケジュール変更もあった大学入試改革への対策などについてお聞かせください。

小西氏(中高):2021年度からは大学入学共通テストが実施されますが、その対応として、Z会でも共通テスト対策講座をリリースしました。2020年1月に実施された最後のセンター試験では「数学I・数学A」の確率の問題で思考力が問われる出題がされ、東大や京大を目指す受験生でも苦戦をしていました。大学入学共通テストの記述問題は運用の問題で見送られましたが、センター試験が復活するわけではなく、こうした思考力を問う問題は今後多く出題されるようになります。

 このような出題にしっかり対応するために、Z会では、きちんとステップを踏んで学習できるような講座を開講しています。

 また、中学校の新学習指導要領が2021年度に全面実施されますが、高校入試では「思考力・判断力・表現力」が問われる問題が大学入試に先駆けて出題されており、これを解答できないと高校入試を突破することはできません。

 そのような問題に対応するために、Z会でも「思考力・判断力・表現力」が問われる問題、たとえば、指定された考え方に沿って解答を導く問題や、自分の考えを端的にまとめる問題を出題し、その解答の添削を行うことで実力養成を行うといったサービスを提供しています。

 英語学習については、2020年度から外国人講師とのオンラインレッスンが月1回受けられる「英語4技能万全プラン」や英語学習Webアプリ「英語アシスト」も中学生向けに提供します。

学びの本質的な部分は大切にしつつ、ICTで個別最適化



--2019年12月に発表されたGIGAスクール構想により、これから学校現場の情報化も加速するものと思われます。Z会のタブレット教材の満足度も非常に高いですが、ICT活用へはどのように対応されていきますか。

小西氏(中高):GIGAスクール構想にも掲げられている「児童生徒1人1台端末」が実現することで、ネイティブとの1対1のスピーキングトレーニングなどこれまでの学校の授業の枠組みの中では個別対応が難しかった学習ができるようになり、学校の授業自体が大きく変わってくると思われます。学校の先生に求められる校務の性質も変わり、生徒の成績情報もデジタルで一元管理される時代がやってくるのではないかと思っています。

 Z会は、これまでも、会員に対して、得意な分野はどんどん進んでもらい、苦手な分野はしっかり学習してほしいという、“個”のサービスを重視してきました。教育のICT化が進むことにより、これまでのアナログな学習から一歩進んだ、個々人の状況に合わせた最適な学習ができるようになってきます。学校でさらなるICT化が進むのであれば、その端末を活用して、フレキシブルに家庭学習とリンクさせるとより効率的になるのではないかと考え、来たるべき未来像に向けてZ会では研究を進めています。

 ところで、ここで大切にしたい論点として、Z会の創業者である藤井豊が掲げる「百の聴講よりも一の実践」を取り上げたいと思います。ICT化が進んでも、問題を実際に解く、自分で考えるという基本的な部分は変わりません。将来、社会人になっても、課題解決をするときは自分で調べて、解決していくというプロセスが必要となります。今後、AIがさらに発達していくと、人間にしかできない仕事の必要性が増してくると思いますので、子どものころに「自分で調べて、解決していく」訓練をすることは非常に大切だと思っています。

 そのためにも、中学生のうちから「自分で勉強して自分で解決する」ということに取り組んでおくのがよいと思います。中学生のうちにこれをやっておくと、大学受験のときに非常に楽になります。間違えたところはなぜ間違えたのか、それを理解するために、自分で読んだり、聞いたり、調べたりして自分で解決していく。Z会の教材では、これを無理なく実践することができます。

望月氏(幼小):小学校でもデジタル教科書など、ICTを活用した学習が始まっています。ICT機器を使って調べ物をする、資料を作成するといった新しい学び方は今後普通の学習方法になり、ICT化に順応していくことが求められます。

 Z会では、今回御社の顧客満足度調査で最優秀賞をいただいた「小学生タブレットコース」を3年生以上に提供してきました。従来の「タブレット学習」のイメージにとらわれず、深く考えさせる問題、本質的な学びにこだわり、タブレットのもつゲーム性や遊びの要素は意識的に排除しました。一方で、お子さまの到達度に応じて問題を出しわける、動画で視覚的に理解しやすくするなど、ICTによって個別最適化した学習ができるよう工夫しています。それが、高い評価をいただけたことにつながったのだと自負しております。

 そして2020年度より、この「小学生タブレットコース」をついに1年生にも提供開始します。今までに培ったノウハウを生かしつつ、より低学年向けに、好奇心を育みながら学びの楽しさを感じていただけるように工夫しています。

 また、幼児コースでも、デジタルの英語教材を2020年度から提供する予定です。

タブレットコースの説明をする小西氏
タブレットコースの説明をする小西氏

タブレットでスケジュール管理
タブレットでスケジュール管理

充実の進学情報と保護者向けアプリ



--「受験・進学情報の充実している通信教材」としての満足度もたいへん高くなっています。どのような情報提供をされていますか。

望月氏(幼小):会員・保護者向けサイト「Z会MyPage」のほかに、小学生向けの情報紙「エブリ情報局」では、さまざまな情報を提供しており、教材とは別に情報を仕入れるツールとして活用していただいています。また、保護者向けの情報サイトでは、学習方法のアドバイスや、中学受験情報を掲載しています。

小西氏(中高):中高生会員向けには、東大京大志望者向けLINEやWebサイトで入試分析を提供しているほか、保護者にも活用していただける「Z3(ゼットキューブ)」という情報誌を年3回発行して情報提供を行っています。また、保護者向けアプリも用意しており、お子さまの学習状況や成績がわかるようになっています。会員向けサイト「Z会MyPage」の「教えてZ会!」では、Z会OBOGによる学習相談もできます。

2020年度に向けたさらなる進化



--2020年度の計画などをお聞かせください。

望月氏(幼小):まず、紙の教材で学習する小学生コースでは、1・2年生向けの「経験学習」をリニューアルします。「経験学習」は理科・社会につながる実体験をするなかで、知的好奇心を刺激して興味・関心を広げ、実物にふれることで不思議に思ったことをさらに探究していこうという気持ちを育んでいく教材です。リニューアルではより理科・社会へのつながりを深め、2年生では1回のテーマで理科と社会の要素に触れられるようになります。

 また、先述のとおり1年生向けに開講する小学生タブレットコースでは、まったく新しい教科として「知識」と「思考」の2つを軸に学ぶ「みらいたんけん学習」をご用意しました。低学年のうちにいろいろな世界を知ってもらいながら、自ら学ぶことの楽しさ、自ら学んでいく姿勢を身に付けます。ICTを生かし、日々の学習管理や指導をタブレットにお任せできるよう設計していますので、保護者の方がお子さまの学習に関わりにくいというご家庭にもお勧めです。

 これからの世の中では、自分で課題を見つけて、自ら解決する手段を見つけることが求められていくと思います。小学生向けコースでは、その土台となる力を培っていける教材・サービスを提供してまいります。

経験学習について説明する望月氏
経験学習について説明する望月氏

小西氏(中高):Z会の教材では、表面的な理解・暗記ではなく、真の理解を目指しています。単に答えを教えるのではなく、問題から解答に至るまでの考え方のアプローチを提示し、初見の問題を解く力を養成することはもちろんのこと、学習する本人が、新たな気付きや発見をしてもらえるようなカリキュラムや内容を提供しています。さらに、学習の進め方についても、基礎力をつけた後に応用力をつけるといったステップを踏めるよう、教える順番やそこに出題する問題ひとつひとつにもこだわっています。

 また、iPadを利用して学習するiPadスタイルでは、タブレット上でZ会の学習管理ができることに加え、部活動など勉強以外の予定も入れ、スケジュール管理ができるようになっています。さらに、間違えた問題を記録するなど、効率的に勉強できる機能が備わっています。

 なお、2019年度に中高一貫生向けコースのiPadスタイル、テキストスタイルのリニューアルを行い、より学習しやすくなりました。Z会は日々進化しているので、それをお客さまに体験してほしいですね。今は、2021年度の中学校での新学習指導要領全面実施に向けて、よりよい教材を提供できるよう準備を進めています。

Z会文教町ビルから眺めた富士山
Z会文教町ビルから眺めた富士山

--ありがとうございました。

 社会が急激に変化し、子どもたちをとりまく環境も大きく変わろうとしている。学び方のスタイルも変化するなかで、伝統を守り、教材へのこだわりと、きめ細やかなサービスを大切に時代のニーズに合わせて進化してきたZ会の通信教育。今後の展開にも注目したい。
《編集部》

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