キャッシュレス決済は?いまどき小学生のお小遣い事情

 GVが運営する、クレジットカードや電子決済などのお金に関する情報メディア「まねーぶ」は2020年9月15日、小学生の子どもをもつ保護者477人を対象に実施した「お小遣いのキャッシュレス化に関する意識調査」の結果を公表した。

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小学生の月のお小遣い額
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  • 今後、子どものお小遣いにキャッシュレスを取り入れたいか
  • 小学生のお小遣い中のキャッシュレス比率と種類
 GVが運営する、クレジットカードや電子決済などのお金に関する情報メディア「まねーぶ」は2020年9月15日、小学生の子どもをもつ保護者477人を対象に実施した「お小遣いのキャッシュレス化に関する意識調査」の結果を公表した。

 「お小遣いのキャッシュレス化に関する意識調査」は、キャッシュレスの普及により現金を扱う機会も徐々に減ってきている中、キャッシュレス化が進む時代におけるお小遣い事情とお金の教育のあり方について明らかにするため、小学生の子どもをもつ保護者477人を対象に、インターネット調査で実施したもの。調査期間は2020年8月28日から9月3日。

 「小学生の月のお小遣い額と使い道」の調査では、小学生の月のお小遣い額平均値は、低学年499円、中学年954円、高学年1,142円であった。親が希望する使い道は1位「書籍(漫画以外)」なのに対し、実際の使い道は1位「お菓子・ジュース」であり、親子の意識にギャップが見られた。

 お小遣いの使い道に対する親としての思いや使い方について「親が指示するのではなく子どもの意思で買い物をさせたい。無駄遣いをしてからほかに欲しいものが見つかって後悔するなどの失敗も経験しながらお金を計画的に使うことを学んでほしい」といった声、「親としてはお小遣いをもらったら計画的に使ってほしいと思うが、子どもは欲しいものがあればすぐに使ってしまい、月末にはなくなってしまうことが多いので、我慢を覚えてほしい」などの声があった。

 お小遣いの使い方のルールに関しては、「小学1年生から100円、今は2年生なので200円渡している。足りない分は家の手伝いなどしてもらってバイト代として渡している」や、「貯金箱を2個用意し、お小遣いをもらったら貯める用と使う用の貯金箱にそれぞれ分けることをルールにしている。貯める用の貯金箱に入れるお金は最低でももらった金額の10%と決めている」など各家庭でルールの工夫があるようだった。

 「小学生へのお小遣いのあげ方(現金・キャッシュレス内訳)」の調査では、お小遣いは「現金のみであげている」が94%、「キャッシュレスであげている(現金併用を含む)」が6%であった。お小遣いにキャッシュレス化を取り入れている家庭は少数だった。

 現金派の理由は1位が、「現金のほうがお金の重みがある」196人、2位が「子どもにキャッシュレスはまだ早い」149人、3位が「キャッシュレスは使いすぎてしまう」37人と続き、現金への根強い安心感が見受けられた。

 対してキャッシュレス派の理由として、1位「利用状況や履歴が管理できる」8人、2位「現金を用意する手間がない」7人、3位「現金を落とす・なくす心配がない」6人と続き、キャッシュレス決済の利便性からお小遣いに取り入れているようだった。

 「今後、小学生のお小遣いに『キャッシュレス』を取り入れたい?」という質問に関しては、「取り入れたい」が28.9%と3割弱にとどまり、「取り入れたくない」が71.1%という結果だった。

 キャッシュレスを取り入れたい親の意見として「今後は、現金よりもキャッシュレス決済の利用が多くなると思うので、使い方や便利さを知ってもらうために取り入れたいとは思う。ただ、使いすぎないようチャージ額だけは管理したい」といった声があったほか、「簡単にお金を使えること、お金の重みが感じられなくなることが懸念されるが、自己管理、セキュリティ意識、お金の教養がつくなどプラス面も考えて取り入れていきたい」などの声があった。

 キャッシュレスを取り入れたくない親の意見として「今後キャッシュレスは必要不可欠になっていくとは考えるが、小学生のうちは使いすぎの心配やお金を使ったという実感が湧かないと思うため、まだ早い」といった声や、「キャッシュレスではお金の重みを感じず、ワンクリックで入出金されるので簡単にお金が手に入ると勘違いされてしまいそうで、教育に良くないと感じている」といった声があった。

 小学生のお小遣い中のキャッシュレス比率と種類の調査では、お小遣いをキャッシュレスであげているうち、キャッシュレスと現金の比率はおよそ半々で、キャッシュレスの種類はおもに「スマホ決済」のほか、「交通系IC」を利用していることがわかった。

 お小遣いにキャッシュレスを取り入れている家庭の意見として、「将来的にキャッシュレスが当たり前になると思うため、利用方法を学習させるために渡している。通学時に使用する定期券にお小遣いとして入金しているが、限度額があるので使いすぎず、現金をなくす心配もない」といった声があった。

 調査の監修を行ったHAL FP OFFICEの高木典子氏は、調査結果について、お小遣いの金額は周りとそろえる必要はなく、子どもとよく相談をして買う範囲とそれに応じた金額を決めることが大切だとしている。

 また、キャッシュレス決済に関しては、子どもの小遣い程度であれば失敗しても少額で済む。お小遣いのあげ方に正解はないため、キャッシュレスも少額から試してみて、難しそうだったらそのときは一度やめて少し成長したらまた試してみるのでも良い。そのときどき、その子にあったお小遣いのあげ方を親子で話し合いながら決めると良いとしている。
《鈴木あさり》

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