中学生を取り巻く環境に変化
「スマイルゼミ 中学生コース」は、クラウド上に蓄積した学習履歴からひとりひとりの理解度や学習進捗を分析し、優先度や取り組むべき問題のレベルを判断し、“自分専用のカリキュラム”をリアルタイムに生成。専用タブレットに個別配信されたカリキュラムを学ぶことができるのが特徴だ。
発表会では今回のリニューアルの背景となる中学生を取り巻く現状として、次の3点があげられた。
1.中学校における学び方の変化
…教科横断型授業、義務教育学校の増加
2.新型コロナウイルス感染症の流行
…外出や、人との対面が不安
3.全国的な休校措置の影響
…次年度への履修繰り越し、学校でしかできない学びへの重点化
昨今、教科横断型授業の導入や義務教育学校が増加するなど、多様な学びの実践が加速。2020年は休校措置がとられた結果、学校再開後は授業進度が速く、定期テストの実施時期も従来と異なるなど、これまで以上に生徒ひとりひとりが異なる状況に置かれている。多様化する学びや変わりゆく状況に対応しながら、Withコロナの環境下でも、自宅にいながら学力を向上できるよう強化を図る。
個別指導を強化、英語スピーキング講座も追加
おもなリニューアルの特徴は、個別指導、模擬テストの拡充、英語スピーキング講座、特進クラス「入試対策講座」の4つ。
1.個別指導
多様な学びや学校の授業進度・順序により合致した学習が行えるよう「標準クラス」では中学1年生から現学年末までの教材を、「特進クラス」では1年生から現学年より1つ上の学年末までの教材を一括配信。さかのぼり学習や先取り学習も自身の意思で柔軟に行うことができる。
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同じ数学の問題でも、人によって間違える原因は異なることから、誤答の場合に、問題を解く過程からつまずきの原因を特定する仕組みを新搭載。採点後、問題を解くにあたって土台となる基礎単元の理解度から解析し、苦手攻略チャートを生成し、ひとりひとり異なるつまずきの原因を小学校の学習単元を含めて指摘し、苦手を克服できる教材を即時配信する。
2.模擬テストの拡充
従来は「特進クラス」のみだった「模擬テスト」を、「標準クラス」の1、2年生の会員まで拡充し、全会員に提供。受験後、すぐに採点し、不正解だった単元を中心に「弱点補強講座」を即時配信する。1年生から継続的に受験することで、自身の成長を実感でき、またその時点における志望校合格の可能性を判定できる。
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3.英語スピーキング講座
来年4月から中学校における新学習指導要領が全面実施となり、英語4技能の中でも「聞く」「話す」が重視されることから「スピーキング講座」を配信。授業でも英語によるスピーチやディスカッションが実践されていき、2022年度から、東京都の高校入試ではスピーキングテストの活用が予定されている。高校入試や授業では、適切な語彙と正しい文法で英文を作成し、正確な発音と流ちょうさで話せるかが評価基準となることから、その評価基準から会員が話した英文を即時判定し、結果に応じて改善点を具体的に提示する。中学校で習う文法や定型表現を網羅した約1,000問を用意し、話せる表現を着実に増やし、高校入試での得点や内申点アップにつながる英語力が身に付くよう指導していく。
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特進クラス「入試対策講座」
「特進クラス」の会員向けに、難関公立・国私立高校合格の確実度を高めるための「入試対策講座」を追加提供。これまで「特進クラス」の会員には、中学1年生から日々の学習で入試対策も行える教材が提供されてきたが、2年生の8月より新たに「入試対策講座」を追加提供する。その時点までに学習した内容で解ける入試の過去問を中心に演習を始め、2年生の3月から、難関公立・国私立高校専用の受験対策教材に取り組む。難関校の入試に多く見られる、東京都では自校作成問題、埼玉県では学校選択問題など、都道府県別の特色を考慮した対策も行う。
小中学校では1人1台のICT教育環境を整備するGIGAスクール構想が前倒しで進み、2021年の3月にはほぼ全員の環境整備が完了する予定だ。ノートや鉛筆のように、PC・タブレットを学びのツールとして活用していくことが当たり前となるニューノーマル時代の子どもたちが、自身の学力に自信をもって次のステップへ進んでいくために、個別最適化されるデジタル教材は強い味方になってくれそうだ。