親世代のGIGAスクール構想の認知6割、教える側に課題

 子どもを持つ親世代で、GIGAスクール構想を認知している人は約6割であることが、イー・ラーニング研究所の調べで明らかになった。また、マイナンバーカードによる学習管理について知る回答者は2割未満だった。

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GIGAスクール構想について知っていますか<SA>
  • GIGAスクール構想について知っていますか<SA>
  • GIGAスクール構想のうち、内容を理解している施策はどれですか<MA>
  • GIGAスクール構想の実現に向けての課題は何だと感じていますか<MA>
  • GIGAスクール構想に期待することは何ですか<MA>
  • マイナンバーカードによる学習管理について知っていますか<SA>
  • マイナンバーカードによる学習管理を利用したいと思いますか<SA>
 子どもを持つ親世代で、GIGAスクール構想を認知している人は約6割であることが、イー・ラーニング研究所の調べで明らかになった。また、マイナンバーカードによる学習管理について知る回答者は2割未満だった。

 「2021年 GIGAスクール構想とマイナンバーカードによる学習管理に関する調査」は、2021年1月9日~28日、20代~50代の子どものいる全国の男女252人を対象に、紙回答で実施した。

 「GIGAスクール構想について知っているか」との質問の回答は、「はい」61%、「いいえ」39%となり、約6割がGIGAスクール構想を認知していた。

 「GIGAスクール構想のうち、内容を理解している施策はどれか」を聞いたところ、「1人1台の学習者用PC」をあげる人が131人ともっとも多く、ついで90人が「ICT教育の強化(プログラミング教育など)」をあげた。「ICTの活用(動画活用など)」は63人、「校内LANの整備」は60人だった。

 「GIGAスクール構想の実現に向けての課題は何だと感じるか」では、「教師や保護者などITリテラシー・スキルの不足」をあげる人が161人ともっとも多く、「通信環境の整備や管理」134人、「インターネットにおけるセキュリティ整備」110人、「保護者の理解度の低さ」108人が続いた。

 「GIGAスクール構想に期待することは何か」では、第1位が「子どものICT活用能力の強化」127人、ついで「双方向の教育(アクティブラーニングなど)」114人、「学校以外での学習サポート」112人などの回答があがった。

 親世代は、ICT教育を経験していない教える側のITリテラシー・スキルを高める必要性を感じている一方、デジタルネイティブ世代の子どもがICT活用能力をさらに伸ばせる機会になることを期待しているとみられる。

 また、「マイナンバーカードによる学習管理について知っているか」という質問には、84%が「いいえ」と回答し、認知度は2割に満たなかった。

 「マイナンバーカードによる学習管理を利用したいと思うか」では、「はい」は33%だった。マイナンバーカードによる学習管理に対する認知が浸透していないため、実態がわからず、利用を検討する段階に至っていないと考えられる。
《勝田綾》

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