Web活用で「他エリアから応募者増」4割…企業採用活動調査

 マイナビは2021年8月17日、「2022年卒企業採用活動調査」を発表した。全国の企業3,440社対象に実施し、2022年卒の採用予定数は「前年並み」が64.5%で最多。また、Webを活用したことで「他エリアからの応募者が増えた」割合は37.7%だった。

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21年卒 「入社実績数」 との比較
  • 21年卒 「入社実績数」 との比較
  • 採用予定数に対して現在採用が確定している割合
  • コロナ禍より前と比較した応募者の居住地分布の変化
  • インターンシップの内容
  • 23年卒の新卒採用予定
 マイナビは2021年8月17日、「2022年卒企業採用活動調査」を発表した。全国の企業3,440社対象に実施し、2022年卒の採用予定数は「前年並み」が64.5%で最多。また、Webを活用したことで「他エリアからの応募者が増えた」割合は37.7%だった。

 調査は、2021年6月時点の2022年卒の採用活動および2023年卒の採用計画について調査したもの。新卒採用人事担当者のための採用支援サイト「マイナビ新卒採用サポネット」会員や新卒採用実績のある企業の採用担当者等にメール等で案内し、Webフォームより回答してもらった。調査期間は6月4日~6月21日、有効回答数は3,440社(上場354社・非上場3,086社/製造1,412社・非製造 2,028社)。

 2022年卒の採用予定数については、「前年並み」と回答した割合は64.5%で最多、「増やした」という回答は21.7%となった。コロナ禍で企業の採用意欲の減退が懸念されていたが、定期的に新卒採用を行っている企業では、依然として意欲が高いことがわかる。

 調査を実施した6月時点の採用充足率(採用予定数に対して現在採用が確定している割合)は、「0割(採用が確定している人はいない)」と回答した割合は、前年比10.6ポイント減の26.0%だった。2021年卒は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、個別企業セミナーや面接の多くが中止となったが、2021年はWebと対面を使い分けながらほぼ当初の予定通りに採用活動が進んだため、採用充足率の改善につながったと考えられる。

 コロナ禍前に比べて応募者の居住地に変化があったかを聞いたところ、「他エリア在住の応募者が増えた」と回答した割合は37.7%。企業セミナーや面接の一部がWeb化されたことから「他エリア在住の応募者」が増加したと推察される。また、Webの利便性もさることながら、コロナ禍で学生の地元志向が向上する傾向にあったこと等も影響しているようだ。

 2023卒のインターンシップについては、「会社見学・工場見学・職場見学」を対面で実施する割合は67.7%(前年比43.1ポイント増)、Webで実施する割合は27.8%(前年比16.2ポイント増)。「実際の現場での仕事体験」を対面で実施する割合が46.2%(前年比21.9ポイント増)、Webで実施する割合が6.9%(前年比3.9ポイント増)と、増加している。

 また、「若手社員との交流会」「人事や社員の講義・レクチャー」「グループワーク」は、2022年卒に引き続き、対面・Webともにそれぞれ高い割合を維持している。一方、Web・対面それぞれで「この形式では実施しない」との回答は対面で3.1%、Webで9.1%とわずかだった。さらに、2022年卒採用実施企業に対して2023年卒計画を聞いたところ、85.7%が継続して実施すると回答し、上場企業では94.4%となった。定期的に新卒採用を実施している企業は2023年卒も継続していくようだ。
《田中志実》

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