年初めの天体ショー「しぶんぎ座流星群」1/4明け方が見頃

 新年最初の天体ショーとなる「しぶんぎ座流星群」が2023年1月4日の明け方に見頃を迎える。2023年は正午ごろに活動のピークを迎えるため、観測条件は良くなく、ほとんど見えない可能性もあるという。

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2023年1月4日午前5時(東京)のしぶんぎ座流星群のシミュレーション (c) アストロアーツ
  • 2023年1月4日午前5時(東京)のしぶんぎ座流星群のシミュレーション (c) アストロアーツ
  • しぶんぎ座流星群と放射点(2023年1月4日午前3時ごろの東京の星空) (c) 国立天文台

 新年最初の天体ショーとなる「しぶんぎ座流星群」が2023年1月4日の明け方に見頃を迎える。2023年は正午ごろに活動のピークを迎えるため、観測条件は良くなく、ほとんど見えない可能性もあるという。

 しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並ぶ三大流星群のひとつで、うしかい座とりゅう座の境界付近にある放射点を中心として星が流れる。流星群の名前となっている「しぶんぎ座」という星座は今は存在しないが、かつてこのあたりにあった「へきめんしぶんぎ(壁面四分儀)座」という星座に由来する。

 三大流星群のひとつに数えられるが、流星の出現数は年によってかなりムラがあり、どのくらい流れるか予想するのが難しい流星群でもある。通常は1時間あたり20個から50個程度の出現。極大期に夜空の暗い場所で観察したときに、1時間あたりおよそ45個見られる予想だが、街明かりの中や極大期ではない場合は数分の1以下になる。

 2023年のしぶんぎ座流星群の極大は、1月4日の正午ごろ。アストロアーツによると、しぶんぎ座流星群は極大時刻の前後数時間に活動が集中するため、日中が極大となってしまう今年は条件が良くなく、ほとんど見えない可能性もあるという。

 国立天文台によると、しぶんぎ座流星群の流星が見え始めるのは、放射点が昇ってきた後の1月4日午前1時ごろ(3日深夜過ぎ、東京の場合)。まだ放射点が低く、満月3日前の月明かりの影響で見える流星の数は多くない。その後、午前4時台に月が沈み、放射点が高くなる午前5時ごろに観察条件が良くなり、もっとも多く流星を見ることができる予測。この時、実際に見える流星の数は、空の暗い場所で1時間あたりおよそ25個と予想される。

 流星は、放射点を中心に空全体に現れるため、なるべく空の広い範囲を見渡せる場所で観察を続けると良いとされる。防寒対策は万全にし、年初めの運試しとして流れ星の出現を待ってみてはいかがだろうか。


《畑山望》

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