親の子育てスタイルが子供のゲーム時間に影響…すららネット

 すららネットの子供の発達支援室は2023年9月、不登校の子供の保護者161名を対象に「不登校の子どものゲームとのつき合い方と子育てに関する実態調査」を実施した。結果から、親の子育てスタイルが子供のゲームとの付き合い方に影響を与えていることが明らかになった。

教育・受験 小学生
Q.ゲーム時間にルールはありますか
  • Q.ゲーム時間にルールはありますか
  • 1日当たりのゲーム時間の制限について
  • 何をやったら何分延長して良いなどのインセンティブはありますか
  • ルールを守らなかった場合の制約があれば教えてください
  • Q.もっとも良い子育てスタイルをお答えください
  • 4つの子育てスタイル
  • 親子の「仲良し貯金」がすべての土台

 すららネットの子供の発達支援室は2023年9月、不登校の子供の保護者161名を対象に「不登校の子供のゲームとのつき合い方と子育てに関する実態調査」を実施した。結果から、親の子育てスタイルが子供のゲームとの付き合い方に影響を与えていることが明らかになった。

 子供がゲームをする際、ゲームをする時間についてのルールが設けられている家庭は56.5%で、半数以上がルールを設けていることがわかった。1日あたりのゲーム時間の制限は、「夜〇時まで等時間帯」が28.2%でもっとも多く、「特にない」が23.1%、「1日1~2時間の間」は22.4%であった。

 また、勉強や宿題、お手伝いをすることでゲームができるなどのような、親が子供にしてほしい行動ができた場合のご褒美としてゲーム時間を延長するインセンティブを設けている家庭は41.7%であった。一方で、特に設けていない家庭は65.4%と、インセンティブがない家庭のほうが多いことが明らかとなった。

 ルールを守らなかった場合にゲーム時間の短縮やゲーム没収などを行う過程は33.9%であったが、特に制約を設けていない家庭は60.3%と半数以上であることも判明した。

 ルールを設けるもご褒美やペナルティがないという方針は、ゲームに対してだけでなく子育て全般にも同様の傾向がみられる。親の子育てスタイルについての質問については、しつけやルールは避けつつ、ほしいものは与える、子供に過度な要求をしないようにしながら寄り添うようにするという家庭が41.7%で最多となった。このような子育てスタイルは「消極的子育てスタイル」と呼ばれているという。

 子育てスタイルは、子供への寄り添い具合と子供に対する要求具合の2軸で分類することができる。今回の調査で最多となった消極的スタイルの特徴は、親からのルールが少ない点。子供との会話は多く、子供の自主性に任せてはいるものの、パソコンやゲームの時間が長いのに宿題はやらないという傾向があるという。

 そのほか、子供に過度な要求もしないが寄り添うこともしない無関心スタイル、親の考えを子供に強いることが多い独裁的スタイル、子供の気持ちを考慮し、よく話しあう民主的スタイルがある。今回の調査では、35.3%と消極的スタイルの次に多い民主的スタイルは、子供の成長において好影響をもたらすという。

 すららネットによると、民主的スタイルを目指すためには、親子の「仲良し貯金」が必要だという。仲良し貯金とは、お母さん、お父さんのいうことは聞いても良いかなと子供が思う関係性。お母さん、お父さんと話すことで良いことがあるという連続性が、ゲームや勉強の自己コントロールにつながっていくという。

 また、子供がゲームをやめて勉強を始めるようにするには、普段から子供のことを褒めているかどうかが関係するという。良い行動をすれば褒められるという親子の関係性が土台。そのうえでゲームと勉強に関するルールを作り、ルールを破った時のペナルティまで決めておくことで、ルールが意義をもつ。それにより、自己コントロールが醸成され、学習習慣も身に付くという。

《いろは》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top