【中学受験2024】首都圏の受験者9年ぶり減少、受験率は過去最高

 コアネット教育総合研究所は2024年2月20日、「2024年首都圏中学入試総括レポート」を公表した。2024年度首都圏の中学入試の受験者数は対前年度900人減の6万5,600人と9年ぶりに減少。一方、中学受験率は22.7%と過去最高を更新した。

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一都三県の志願者数増減状況(無断転写・複写・転載禁止)
  • 一都三県の志願者数増減状況(無断転写・複写・転載禁止)
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 コアネット教育総合研究所は2024年2月20日、「2024年首都圏中学入試総括レポート」を公表した。2024年度首都圏の中学入試の受験者数は対前年度900人減の6万5,600人と9年ぶりに減少。一方、中学受験率は22.7%と過去最高を更新した。

 同レポートは、教育や学校経営に特化したコンサルティングを行うコアネット教育総合研究所が、2024年の首都圏中学入試概況を取りまとめた報告書。掲載データは日能研倍率速報(2月14日時点)をもとに集計・編集している。

 2024年の中学入試ではコロナの影響も少なくなり、各校の学校説明会は対面実施が主流に。一部、オンライン形式のイベントは残るものの、複数の学校説明会に足を運ぶといった姿もみられ、コロナ禍以前の状況に戻りつつあるという。

 日能研の集計によると、2024年度首都圏の中学受験者数は対前年度900人減の6万5,600人と9年ぶりに減少。一方、中学受験率は22.7%と過去最高を記録した2023年入試をさらに0.1%上回った。受験率は上昇したにもかかわらず受験者数が減少しており、少子化の影響がうかがえる。

 受験者数は、前年度に引き続き、偏差値中位校かそれよりも下の層の学校で増加率の大きさが目立った。各偏差値帯の初回入試志願者数の前年比平均をもとにした調査では、偏差値35~39の対前年増減率平均は、東京117.3%、神奈川114.5%、埼玉97.7%、千葉189.6%。東京都は偏差値35未満(偏差値不明校含む)が140.9%ともっとも大きい。

 また、初回入試では全般的に志願者数が増加した学校が多かった。男子校では、佼成学園(初回169.0%、2月3日150.2%)、女子校では佼成学園女子(初回207.1%、2月3日123.5%)、共学校では文化学園大学杉並(初回182.5%、2月3日177.3%)など、英語教育やグローバル教育に力を入れる学校に人気が集まった。

 2024年度入試では偏差値中位校やグローバル教育を展開する学校が高い評価を得た。今後の入試では、少子化の進行とともに、受験者数が減少していく可能性もあり、各学校は人数規模の維持のために、教育内容を充実させるなど、中学受験率を向上させる必要があると分析している。

 
《川端珠紀》

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