【高校受験2024】東京都立高校入試<国語>講評…読み取る力が求められた

 2024年度(令和6年度)東京都立高等学校入学者選抜の学力検査が、2024年2月21日(水)に実施された。SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「国語」(共通問題)の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と進学指導重点校の自校作成問題についても同様に掲載する。

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【高校受験2024】東京都立高校入試<国語>講評
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 2024年度(令和6年度)東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が、2024年2月21日(水)に実施された。東京都教育委員会が2月14日に発表した最終応募状況によると、全日制は3万343人の募集人員に対して4万2,017人が志願し、最終応募倍率は1.38倍だった。

 リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「国語」(共通問題)の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と進学指導重点校(7校)の自校作成問題についても同様に掲載する。

<国語・共通問題>講評
(SAPIX中学部 提供)

1.漢字の読み取り

 例年通り、漢字の読み取りが5問出されています。いずれも標準レベルです。

2.漢字の書き取り

 漢字の書き取りも例年通り5問です。受検生にとって身近な語句を中心に問われています。

3.辻村深月『この夏の星を見る』

 天文部に所属している茨城県の高校生たちが、長崎や東京の中高生と協力して観測会を行う様子を描いた小説文からの出題です。受検生に近い年代の少年少女の視点で描かれているため、読み取りやすい文章でした。5問すべてが記号選択で、登場人物の心情の理解に関するものです。いずれの設問でも、傍線部前後を丁寧に読み取る力が要求されました。

4.長谷川眞理子『進化的人間考』

 社会的な共同作業の基盤となる、人間の認知能力について解説した文章です。具体例や対比構造をヒントにしながら、丁寧に筆者の主張を読み取ることが求められました。記号選択4問では、大問3と同じく、消去法ではなくきちんと文中の根拠をもとに解答を選ぶ必要があります。ただし、ややまぎらわしい選択肢が含まれる設問もあったため、より注意が必要でした。例年同様、制限字数200字以内の作文も課されています。

5.久保田淳・俵万智の対談/馬場あき子の文章/高橋和彦の文章

 和歌についての対談と、対談内で登場する古典作品についての論説文、その作品の原文と口語訳という構成でした。複数の文章が出題されていますが、読解問題は対談の内容に関するものが中心です。記号選択5問の構成は過去の入試問題と大きく変わるものではなく、手早く解き終えたい大問である点も例年と同様です。


 このレポートは、2024年2月22日(木)に速報としてSAPIX中学部が作成したもの。

協力:SAPIX中学部

《編集部》

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