「英語が得意なだけではつまらない」西大和学園なら増やせる進路の選択肢

 全国から生徒が集まり、帰国生も積極的に受け入れてきた西大和学園。LA入試や英語重視型入試を通じて、多様な価値観をもつ生徒を迎え入れ、社会に貢献する人材の育成を目指している。その教育理念と取組みについて岡田清弘学園長・校長に聞いた。

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「英語が得意なだけではつまらない」西大和学園なら増やせる進路の選択肢
  • 「英語が得意なだけではつまらない」西大和学園なら増やせる進路の選択肢
  • 西大和学園の多様な価値観が交わる環境が、視野を広げる
  • LA入試は受験前からサポート、入学後は「英語力+α」を伸ばす
  • 西大和学園では、学力を身に付けることと、さまざまな経験を重ねることを着実に実践
  • 西大和学園の岡田清弘学園長・校長
  • 卒業生の福永祐一さん(西大和学園高校2018年度卒、米ウィリアムズ・カレッジ卒/Taxa共同創業者)

 全国から生徒が集まる寮を備え、帰国生も積極的に受け入れてきた西大和学園中学校・高等学校。育った地域や国を越えてさまざまな価値観が交わる環境の中で、自ら学び、社会に貢献する人材を育ててきた。その取組みの延長線上にあるのが、アメリカ・ロサンゼルスで実施する「LA入試」、そして「英語重視型入試」だ。海外で学ぶ子供たちや高い英語力をもつ生徒の挑戦を支える背景と、その先に見据える教育について、岡田清弘学園長・校長に話を聞いた。

英語力を強みに、新たな進路への扉を開く

--西大和学園では、LA入試と、国内で受けられる英語重視型入試を実施されていますが、どのような入試なのか教えてください。

 LA入試は、西大和学園カリフォルニア校を会場として実施しています。2027年度のLA入試は、現地時間の2026年12月5日に実施する予定です。中学校は3科(国語・算数・理科)または2科(国語・算数)を選択、高校は5科(国語・数学・英語・理科・社会)または3科(国語・算数・英語)を選択していただきます。

 一方、国内で高い英語力をもつ生徒に向けて実施しているのが、英語重視型入試です。帰国生だけでなく、インターナショナルスクールなどで学ぶ皆さん、英語が得意な皆さんにもぜひ挑戦していただきたいと考えています。

 「英語重視型B」入試では、英語の筆記試験はありません。英検の取得級に応じて得点を加算し、中学校は国語・算数、高等学校は国語・数学と日本語面接で選考します。高い英語力があれば、その強みを生かせる入試ですので、進路の選択肢として考えていただきたいです。

--12月5日のLA入試に合わせて、奈良の本校では12月6日に「英語重視型B」入試の受験適性を確認するプレテストを実施されるそうですね。

 はい。入試に向けた準備の場として、LA入試で出題する国語、算数(数学)と同じ問題に取り組みます。結果返却時には合格に向けた学習のアドバイスも行いますので、自分の現在地を確認し、受験に向けた課題を把握する機会として活用してほしいと思います。

 プレテスト参加には、小学6年生は英検2級以上、中学3年生は英検準1級以上に相当する英語力が必要です。帰国生・外国人のための入学試験を検討している皆さんや、受験学年ではない皆さんも参加できます。

LA入試は受験前からサポート、入学後は「英語力+α」を伸ばす

--海外で学ぶ子供たちがLA入試に挑戦するにあたり、入試の準備段階からサポートされるとのことですが、具体的にはどのような支援になるのでしょうか。

 サポートの対象は、西大和学園カリフォルニア校の在籍者だけでなく、海外の現地校やインターナショナルスクールで学ぶ子供たちにも門戸を開き、受験準備の段階から支えていきます。

 本校の教員が教科ごとに過去問の解説を含むLA入試の対策動画を作成するほか、進学塾の通信教育を進めていただきながら、模擬試験などを通じて学力の状況を確認し、受験に向けた学習方法についての助言を行います。入試から逆算してひとりひとりの課題を洗い出すことで、受験に向けた準備をより計画的に進めることができます。

 海外には、高い英語力に加え、その国、その土地ならではのユニークな経験をもちながら、日本の入試に向けた学習機会が十分にない子供たちもいます。海外にいるために日本の入試に向けた受験勉強ができない、それだけ進路の可能性が狭まってしまうのはもったいないことです。世界とつながる力は、英語だけでは完成しません。本校に入学していただき、ほかの教科の学力も伸ばすことができれば、東大や海外トップ大、国公立大医学部医学科など、将来の進路の選択肢をさらに広げられるはずです。そうした思いが、LA入試や受験前支援の取組みの出発点になっています。

--入学後は、英語力や海外経験をどのように伸ばしていくのでしょうか。

 得意な英語をさらに伸ばせるよう、通常の英語授業とは別に学ぶ「アドバンスト授業」を設けています。ネイティブ教員の指導のもと、時事問題をテーマにしたディベートや論文執筆、クリティカル・シンキングなどに取り組み、英語を使って考え、表現する力を伸ばします。

 入学後に目指すのは、「英語+α」の力を伸ばすことです。海外生活で培った英語力や異文化理解は、大きな財産です。日本にいないから入試対策が難しい、英語以外の教科に不安があるという人にも、自分の可能性を狭めることなく、ぜひ一歩を踏み出してほしいと思っています。

「この世界には、わたしたちが足りない」に込めた学校の理念

--学校案内の巻頭に「この世界には、わたしたちが足りない」という言葉があります。このメッセージには、どのような思いが込められているのでしょうか。

 本校が目指しているのは、自分のためだけでなく、広く社会のために力を発揮できる人を育むことです。「この世界には、わたしたちが足りない」という言葉には、世の中にあるさまざまな課題に対して、その解決のために行動できる人になってほしいという思いを込めています。

 また、「100年後の教科書に載る君へ」というメッセージも大切にしています。それは有名になってほしいという意味ではありません。自ら考え、行動し、社会に良い変化をもたらす人材になってほしいという願いです。

 大切なのは、自分や所属する組織の中だけで完結せず、国や世界に目を向けることです。優れた才能は、他者や社会のために発揮されてこそ真価を発揮します。子供たちは家族にとっても社会にとってもかけがえのない存在であり、恵まれた環境で学べることを当たり前と思わず、その力を誰かのために使ってほしい。利他の精神をもち、グローバルに貢献できる人材。そんな次世代のリーダーを育てることが、私たちの目指す教育です。

 そのためには、さまざまな価値観をもつ仲間と出会い、互いに刺激を受けながら学ぶ環境が欠かせません。本校では早くから寮を設け、全国から生徒を受け入れてきました。帰国生の受け入れにも積極的に取り組み、多様な背景や経験をもつ生徒たちが共に学ぶ環境を大切にしています。LA入試や英語重視型入試も、その考え方の延長線上にあります。

学力と経験、両輪で育む力 

--西大和学園の教育にはどのような強みがありますか。

 しっかりとした学力を身に付けることと、さまざまな経験を重ねること。その両方をどちらも着実に実践していることです。本校では難関大学への進学も目標のひとつですが、大学合格そのものがゴールではありません。大学で優れた研究者や学生が集まる環境で学び、多くの刺激を受けながら、将来社会で力を発揮してほしいと考えています。

 学力の土台を築くためには、繰り返し学び、難しい課題にも粘り強く取り組む地道な努力が欠かせません。そうした基礎を大切にしながら、東大をはじめとする難関大学の入試にも対応できる学力を育てるとともに、模擬国連やアントレプレナーシップ教育、アクションイノベーションプログラムなどを通じたキャリア教育や国際理解教育にも力を入れてきました。生徒は自ら興味をもった活動を選び、知識を生かして考え、仲間と協力しながら挑戦を重ねます。このような経験を通じて、コミュニケーション力やリーダーシップ、困難に向きあう力といった非認知能力も育まれていくのです。

 最近、2026年にForbes JAPAN「30 UNDER 30*」に選ばれた卒業生と話す機会がありました。その卒業生も在学中は模擬国連などの活動に熱心に取り組んでいました。彼はそれまで海外に住んだ経験はありませんでしたが、全米でリベラルアーツランキングトップ**の大学として知られるウィリアムズ・カレッジに進学。現在はアメリカで起業し、世界を舞台に活躍しています。彼以外にも、東大へ進学した後、中途退学して海外のトップ大学へ進み、AIやベンチャーキャピタルなどの第一線で活躍している先輩たちもいます。学業と体験の両方を大切にしてきた教育が、卒業後の挑戦につながっていることを実感しています。

*世界を変える30歳未満の若きイノベーター30人を選出する、経済誌『Forbes』のグローバルアワードの日本版
** U.S. News & World Report(2027)による

多様な価値観が交わる環境が、視野を広げる

--LA入試や英語重視型入試で生徒を迎え入れる。西大和学園には、多様な背景を持つ生徒を受け入れる土壌があるのですね。

 本校には寮があり、全国から生徒が集まっています。育った地域や背景が異なる仲間と一緒に学ぶことは、ごく自然なことです。そこに海外で暮らしてきた生徒が加わっても、当たり前のこととして受け入れられるのです。

 先ほど話した卒業生のように、海外大学へ進学した卒業生の中には、日本で育ち、国内の中学入試を受けて入学した生徒も少なくありません。自然と視野が広がり、グローバルな視点が身に付くのは、学校生活の中に多様な経験や価値観をもつ生徒同士の学びあいがあるからだと思います。

自分の限界を決めず、新たな挑戦を

--最後に、受験生と保護者へメッセージをお願いします。

 気になる学校には、ぜひお子さんと一緒に足を運んでみてください。生徒の表情や学校の空気に触れることで、自分に合うかどうか、感じ取れるものがあるはずです。海外にお住まいの方も、一時帰国の機会などを利用して、ぜひ本校の雰囲気を感じていただければと思います。

 お願いしたいのは、「自分の限界を決めないでほしい」ということです。活躍する先輩を見て、「あの人は特別だから」と考えてしまうこともあるでしょう。でも、皆さんにも同じように可能性があります。本校の海外大学進学プロジェクトでは、「天井を外せ」という言葉を掲げています。少し視座を高くもち、自分の人生や今いる環境を見直してみてください。そうすることで、新たな可能性が見えてくるはずです。

 私たちは、皆さんを決まった人物像に当てはめたいわけではありません。学校として豊かな経験や選択肢を用意し、その中から、自分の生きる道や人生の志を見つけてほしい。本校は生徒ひとりひとりの志に全力で伴走します。さまざまな背景をもつ仲間と互いに刺激しあいながら、西大和学園で新たな挑戦に踏み出してほしいと思います。

--ありがとうございました。

卒業生の声 「失敗を恐れず挑戦する文化」が、起業への後押しに

福永祐一さん(西大和学園高校2018年度卒、米ウィリアムズ・カレッジ卒/Taxa共同創業者)

卒業生の福永祐一さん(西大和学園高校2018年度卒、米ウィリアムズ・カレッジ卒/Taxa共同創業者)

 私はゲノム編集技術を活用した製品を開発するアメリカのバイオテクノロジー企業「Taxa(タクサ)」を共同創業し、現在はCEOを務めています。2026年にはForbes JAPAN「30 UNDER 30」にも選出されました。

 西大和学園は、常に新しい挑戦を後押ししてくれる学校でした。学校全体が新しいことへ前向きな空気があり、それが私自身の価値観にも大きな影響を与えたと思います。「失敗を恐れず挑戦する文化」が、起業という道を選ぶ後押しになりました。

 アメリカで多様な価値観に触れ、考えの幅が広がりました。LA入試のように海外経験のある生徒が加わることで、学校の中にさらに多様な価値観が生まれます。在校生にとっても、自分とは異なる経験をもつ仲間と出会い、「世界は広い」と実感できる貴重な機会になります。

 進路は「どちらが楽か」ではなく、「どちらが自分を成長させてくれるか」で選んでほしいと思います。失敗を恐れて立ち止まるよりも、まず挑戦してみることに価値があります。西大和学園には、その一歩を後押ししてくれる先生方と仲間がいます。自分の可能性を信じて、前に進んでください。

LA入試合格者

高田瑛人さん(高等部1年)

 私はアメリカ・ニューヨークに住んでいました。LA入試を受けることになり、学校に問い合わせて過去問をいただき、なるべく問題の傾向をつかもうと思って取り組みました。LA入試の会場には知り合いもおらず、少しアウェーな雰囲気を感じつつも、自分の全力を出し切ることができたと思います。入学後は寮に入り、とても楽しい学校生活を送っています。受験生の皆さんは最後まで全力を尽くして頑張ってください。


 西大和学園は東大合格者ランキング上位に名を連ねる進学校。偏差値が高く、「自分には難しい」と感じてしまうかもしれない。けれど、LA入試や英語重視型入試は、海外で培った経験や英語力を強みに変え、新たな可能性に挑戦する入口だ。選択肢のひとつとして、まずは一歩踏み出してみる。その背中を押そうとする西大和学園の姿勢は、子供たちの未来を大きく拓いてくれるだろう。

西大和学園中学校 入試説明会
入学試験(ロサンゼルス会場・シンガポール会場)
受験希望者のための学校説明会(オンライン)
《畑山望》

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