学生の就職観、「人のためになる仕事をしたい」が4年連続で増加

 マイナビは3月21日、2013年卒業予定の学生を対象とした「2013年卒マイナビ大学生就職意識調査」の結果を発表した。2013年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生を対象に、2011年12月1日〜2012年2月29日にWeb上のアンケートフォームで実施。有効回答数は6,708名。

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就職観の推移(01年卒~13年卒)
  • 就職観の推移(01年卒~13年卒)
  • 企業志向の推移(01年卒~13年卒)
  • 企業選択のポイント(2つを選択回答)
 マイナビは3月21日、2013年卒業予定の学生を対象とした「2013年卒マイナビ大学生就職意識調査」の結果を発表した。

 同調査は、学生の就職意識や就職活動全体の動向を把握することを目的として、1979年より毎年実施しているもの。今回は、2013年3月卒業見込みの全国の大学3年生、大学院1年生を対象に、2011年12月1日〜2012年2月29日にWeb上のアンケートフォームで実施。有効回答数は6,708名(文系男子1,446名、文系女子3,077名、理系男子1,310名、理系女子875名)。

 学生の就職観について尋ねた質問では、「楽しく働きたい」(31.0%)がトップで、次いで「個人の生活と仕事を両立させたい」(20.6%)となった。この2項目を重視する傾向は01年卒以来続いているという。

 また、4年連続で増加している「人のためになる仕事をしたい」は、前年比1.8pt増の19.2%となった。この項目は、女子学生を中心に増加しており、文系女子、理系女子ともに「個人の生活と仕事を両立させたい」を凌いで2割を超えた。また、これを次設問の企業志向と掛け合わせて集計した結果では、「楽しく働きたい」「人のためになる仕事をしたい」と考えている学生は中堅・中小企業志向であることが多く、「収入さえあればよい」「自分の夢のために働きたい」「出世したい」と考えている学生は大手企業志向が高い傾向にあったという。

 企業志向の推移をみると、大手企業志向は前年比7.2pt減の36.1%となり、01年卒の調査以降もっとも低い水準となった。一方で、中堅・中小企業志向は前年比8.0pt増加し、01年卒以降の調査でもっとも高い59.2%となり、中小企業へシフトする傾向がみられるとしている。

 また、大手企業志向を文理男女別でみると、理系男子を除く全てのカテゴリで93年卒以降もっとも低く、文系女子は29.3%、理系女子は28.7%、文系男子は37.5%という結果になった。

 なお地域別の大手企業志向は、関東エリアの39.2%、関西エリアの36.0%に対し、北陸エリアでは21.8%、中国エリアでは22.4%と低くなっている。

 企業選択のポイントを尋ねた質問では、「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」が44.5%でトップとなった(前年比1.2pt増)。また、「働きがいのある会社」(22.2%)や「社風が良い会社」(16.8%)も増加傾向となっている。

 一方、「安定している会社」は10年卒調査を境に減少し、今回の調査でも2位から3位に下がっている。「福利厚生」「給料」などの条件面より、仕事のやりがいや職場環境の充実を求める傾向が伺えるとしている。

 文理男女別では、いずれも「自分のやりたい仕事ができる会社」が高いが、理系男子では「安定している会社」がそれに続く21.9%と、安定志向の強さがみられた。一方、女子学生には「社風が良い会社」が重視されており、文系女子は23.6%、理系女子は21.4%と「やりたい仕事ができる会社」に続く2位となっている。
《前田 有香》

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