タブレットで「日常的に電子書籍を読む」アメリカ35.2%・日本5.9%

 電通総研は3月30日、日本とアメリカ両国のタブレット端末の利用実態を調べた調査レポートを公開した。調査対象は、東京都全域およびニューヨーク州全域の20歳以上の男女。

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タブレットは、スマートフォンとパソコンのどちらに近いか
  • タブレットは、スマートフォンとパソコンのどちらに近いか
  • 調査対象者とサンプル数
  • タブレット端末の日常的なメディア利用
  • 番組の内容をソーシャルメディアに書き込む
  • 電子書籍を読む
  • タブレットを保有・利用する理由
 電通総研は3月30日、日本とアメリカ両国のタブレット端末の利用実態を調べた調査レポートを公開した。

 調査対象は、東京都全域およびニューヨーク州全域の20歳以上の男女。インターネット調査パネルを利用したWeb調査により2月1日から13日にかけ日本で、2月8日から20日にかけアメリカでそれぞれ実施。タブレット端末、スマートフォン、フィーチャーフォン(従来型の携帯電話)の所有状況をもとに、それぞれ250〜290名程度のグループごとに、合計2,164人(日本1,114人、アメリカ1,050人)の回答サンプルを集計している。

 タブレット端末とスマートフォンの両方を所有している人を対象(日本277人、アメリカ277人)に、「タブレットは、スマートフォンとパソコンのどちらに近いか」と尋ねた設問では、日本では「パソコンに近い」という回答が51.3%と過半数となったの対し、アメリカは「スマートフォンに近い」という回答が57.3%と多数派となった。

 タブレット端末の所有者全体(日本529人、アメリカ517人)に、毎日利用しているメディアやコンテンツを尋ねた設問では、アメリカではソーシャルメディアとネットメディア(ニュース、ポータルサイトなど)で約40%、電子書籍とゲームで30%以上、その他多くの項目で20%以上の利用率があった。一方、日本ではソーシャルメディアの26.1%を最高に、ネットメディアと動画共有サービスで20%を超えたものの、その他の項目ではいずれも10%以下と、日米間に差がみられた。特に電子書籍の利用では、アメリカの35.2%に対し、日本は5.9%と大きな差が開いている。

 タブレット端末とスマートフォンの両方を所有している人を対象に、テレビ番組の感想をソーシャルメディアに書き込む際に利用する端末を尋ねたところ、アメリカではタブレット端末が35.7%ともっとも多く、次いで、パソコン、スマートフォンの順となった。一方、日本ではパソコンが27.8%ともっとも多く、次いでスマートフォン、タブレットの順となった。

 電子書籍の利用について、スマートフォンのみ所有、フィーチャーフォンのみ所有を含むすべてのグループで比較したところ、アメリカではタブレット所有者の7〜8割が「読む」と回答している。日本ではスマートフォンとタブレットの両方を所有している人の46.7%が最高だった。

 タブレットの所有者に、「保有・利用する理由」をたずねた設問では、日米とも「持ち運んでパソコン代わりに使えるから」が約6割でトップとなった。また「タブレットの利用は、これからの社会の主流だと思う」という回答は、アメリカが37.5%あったのに対し、日本は18.1%と大きな差が開いている。

 電通総研では、調査結果をふまえ、アメリカにおいてタブレット端末は、情報処理やインターネット閲覧の役割を超え、パソコンともスマートフォンとも異なる新しいエンターテインメントメディアの受け皿として定着していると分析。日本でも今後、そのように複数のデジタル機器を使い分ける傾向が顕著になるだろうと予測している。
《田崎 恭子》

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