【EDIX】教育スクウェア×ICT、2年目の重点テーマは活用促進と家庭学習の充実

 「教育スクウェア×ICT」では、ICT利活用による新たな学びの実現を目指して、全国5自治体の公立小・中学校計10校で実証実験を行っており、3年計画のうちの2年目がスタートしたところだ。

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 教育ITソリューションEXPO(EDIX)でNTTグループからは、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、NTTラーニングシステムズなど19社が出展。展示のほか、教室を模したデモエリアではさまざまなサービスの紹介を行っている。「教育スクウェア×ICT」の概要紹介と成果報告、体験授業が行われたステージを取材した。

 「教育スクウェア×ICT」では、ICT利活用による新たな学びの実現を目指して、全国5自治体の公立小・中学校計10校で実証実験を行っており、3年計画のうちの2年目がスタートしたところだ。普通教室の電子黒板、1人1台のタブレット端末をWi-Fi接続し、小学校5年生では算数・理科・社会等、中学校2年生では英語で、ICTを活用した授業が実践されている。

◆1年目の振り返り

 2011年の振り返りとして、教科アドバイザーのもと、デジタル教材と授業実践例を組み合わせパッケージ化した「10のモデル型授業」と、TV会議システムを活用して国内の学校・企業・施設や海外の学校と交流する「つなぐ授業」の2つが紹介された。

 「モデル型授業」では、教師の76%が評価、児童の92%がまた受けたいと希望しており、おおむね好評だったという。教師からは「ICT利用のよいきっかけになった」、児童からは「簡単だった」「よくわかった」といった声が上がっているという。

 「つなぐ授業」はさらに評価が高く、教師の100%が評価、児童の95%が希望した。特に工場見学の機会の少ない離島の児童には、遠隔地の企業との交流授業が貴重な体験になったようだ。中学校ではオーストラリアとTV会議による交流学習が行われるなど、海外との取り組みも行われた。

◆2年目の重点テーマ

 「教育スクウェア×ICT」では2年目の2012年度の重点テーマとして、「通常授業でのICT活用促進」と「家庭学習の充実」の2つをあげている。この取り組みでは、教育クラウドと各家庭をブロードバンド回線で接続し、学校と家庭をつないだ学びの環境を提供している。これにより、児童・生徒は家庭でもICTを利用した持ち帰り学習が可能となり、保護者は学校と連携したり、学校でのようすを知ることができる。

 今後も引き続き、「教育ICTの普及・定着の実現」に向け、ボランディアやNPO、大学等とも連携を取りながら、実証実験を進めていくとしている。

 説明の後は、タプレット端末を利用した、算数の「ひし型の面積の求め方」、社会の「日本の漁業別生産量の変化」の体験授業が行われた。
《田村麻里子》

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