H25都立高推薦入試、調査書の上限50%に&面接に集団討論も

 東京都教育庁は6月14日、平成25年度の都立高校の推薦入試における実施方針を公開した。総合成績に占める調査書点の割合を50%とすることや、個人面接に加えて集団討論を実施することが定められた。

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平成25年度東京都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜の実施方針について
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  • 平成25年度東京都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜の実施方針
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 東京都教育庁は6月14日、平成25年度の都立高校の推薦入試における実施方針を公開した。

 平成24年度の都立高校の推薦選抜では、中学校からの調査書に加えて面接を必須とし、その他小論文・作文・実技検査を実施することが望ましいとしながらも、実際に小論文・作文による選抜を実施したのは推薦入試の実施校170校中の60校、実技検査は10校にとどまった。

 また、総合成績に占める調査書点の占める割合が高い学校が多く、特に普通科では、調査書点が60%以上となる学校が約8割。その結果、調査書点によりほぼ合否が決定してしまうことになり、推薦選抜の趣旨が生かされていない状況があったという。

 こうした状況を受け都教育委員会では、平成24年度から中学校で全面実施されている新学習指導要領の目標を実現し、高校改革を推進していくため、推薦選抜の目的を「思考力、判断力、表現力などの課題解決力や、コミュニケーション能力を評価し選抜する」とすることを、今年4月に公表している。

 今回は、さらにその具体的な方策について定義した実施方針が公表された。従来どおり「一般推薦」と「文化・スポーツ等特別推薦」が実施されるが、一般推薦についての実施方針において、選抜の目的に沿って変更が加えられている。

 主な変更点は、総合成績に占める調査書点の割合の上限を50%とし、学力検査による選抜との差を明確にしていくことや、小論文・作文・実技検査・その他学校が設定する検査のうちいずれか1つ以上を実施することが明記された。

 また、面接については、従来の個人面接に加えて集団討論を原則としてすべての学校で実施することとし、集団におけるコミュニケーション能力を評価することが定められた。さらに、評価の観点を事前公表することや、得点分布の事後公表を行うことにより、面接評価の透明性・信頼性を確保することが求められている。

 この実施方針に基づき各都立高校が定める選抜方法については、9月に発表予定の「平成25年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目」で提示するとしている。なお、推薦入試の日程は、来年1月24日に願書の受け付け、27日と28日に検査が実施され、合格発表は2月1日の予定となっている。
《田崎 恭子》

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